2021年1月についてまとめます。
Contents
- 1月4日 国内累積陽性者246,365人 東京都陽性者905人
- 1月5日 国内累積陽性者251,250人 東京都陽性者1,315人
- 1月8日 国内累積陽性者272,577人 東京都陽性者2,459人
- 1月11日 国内累積陽性者290,796人 東京都陽性者1,252人
- 1月13日 国内累積陽性者301,158人 東京都陽性者1,480人
- 1月15日 国内累積陽性者314,497人 東京都陽性者2,044人
- 1月16日 国内累積陽性者321,484人 東京都陽性者1,839人
- 1月19日 国内累積陽性者337,452人 東京都陽性者1,253人
- 1月22日 国内累積陽性者353,449人 東京都陽性者1,184人
- 1月24日 国内累積陽性者362,132人 東京都陽性者986人
- 1月28日 国内累積陽性者376,830人 東京都陽性者1,065人
1月4日 国内累積陽性者246,365人 東京都陽性者905人
台湾のインフル重症患者、過去最少に コロナ対策で効果=防疫当局
(台北中央社)台湾で昨年10月以降にインフルエンザに感染し、重症化した患者が12月末までに1人にとどまっていることが3日、分かった。衛生福利部(保健省)疾病管制署が明らかにした。死者はゼロ。重症者、死者ともに過去最少を記録した。同署は、新型コロナウイルスの感染防止策がインフルエンザの感染予防にも役立ったとみている。
同署の統計によれば、前季(2019年10月から2020 年9月まで)は、重症患者968人、死者161人だった。
腸管で増殖するエンテロウイルスによる感染症についても、昨年1月~12月の重症患者数は5人と、前年の69人から大幅に減少している。5人とも年初に確認されたケースだった。
同署の荘人祥副署長は取材に対し、マスクの着用や手洗いの励行などコロナに備えた対策が大多数の感染症の予防に効いたことに加え、海外から持ち込まれたインフルエンザウイルスなども、14日間の在宅検疫措置によって拡散しなかったとの見解を示した。インフルエンザなどの感染症患者の減少は、コロナ対策において予想外の収穫になったと述べた。
https://japan.cna.com.tw/news/asoc/202101040003.aspx
2021年1月4日
今冬インフル流行なし コロナ対策で減少 現行調査で初
この冬のインフルエンザは、患者報告数が流行の目安とされる水準に達することなくシーズンを終えた。流行が起きなかったのは、厚生労働省が今の方法で調査を始めた2000年以降で初めて。
世界的にも同じ傾向となっており、新型コロナウイルス対策で海外との行き来や他者との接触が減ったことが原因と考えられる。得られた経験は今後のインフルエンザ拡大防止に役立つ可能性がある。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG30AII0Q1A330C2000000/
2021年4月2日 日本経済新聞
新型コロナ対策がインフルエンザ拡大防止に繋がったようです。
緊急事態宣言でも小中高大の休校求めず 政府方針
政府は4日、首都圏の1都3県を対象とする緊急事態宣言を出した場合でも、小中高校や大学など学校での教育活動は制限しない方針を固めた。学校内感染が少なく、若年層は重症化しにくいといった分析を踏まえ、学校を全面的に休校する必要性はないと判断した。1月16日から始まる大学入学共通テストも予定通り実施する。複数の政府関係者が明らかにした。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG044HX0U1A100C2000000/
2021年1月4日 日本経済新聞
高校や大学でのクラスター事例が多数ありましたが休校処置は考えていないようです。
日本で適切な感染対策は一体いつになったら行われるのでしょうか?
1月5日 国内累積陽性者251,250人 東京都陽性者1,315人
厚労省 看護系大学に大学院生や教員の医療現場への派遣を要望
新型コロナウイルスによる医療体制のひっ迫を受け、厚生労働省は全国の看護系の大学に対し、看護師の免許を持つ大学院生や教員を医療現場に派遣するよう要望しています。
各地の医療機関では、新型コロナウイルスの感染拡大やクラスターの発生などで看護師が不足し、通常の診療にも支障が出始めています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210105/k10012796941000.html
このため厚生労働省は、全国にある看護系の大学およそ280校に対し、看護師の免許を持つ大学院生や教員を医療現場に派遣するよう要望しています。
2021年1月5日
有資格者ではありますが臨床経験の無い、臨床から離れていた人達を現場に投入するようです。
1年遅れで「学徒動員」と揶揄されたイタリアと同じような状況に陥っています。
医療現場が危機的状況のイタリア、医師資格試験を免除し医学生を現場に
https://www.yomiuri.co.jp/medical/20200319-OYT1T50291/
新型コロナウイルスの感染が拡大する欧州各国で、医療現場が危機的な状況に陥っている。イタリアでは医療従事者の感染率が8・3%に上り、人手確保のため医学生を現場に送る緊急措置を始める。イタリアやドイツ、スイスでは病床不足が深刻になっている。
2020年3月20日 読売新聞
自宅、宿泊施設での死亡相次ぐ
1月8日 国内累積陽性者272,577人 東京都陽性者2,459人
緊急事態宣言」菅首相が夕方宣言へ 1月8日から2月7日で
新型コロナウイルス対策で、政府は、7日、首都圏の1都3県を対象に8日から来月7日までの期間、緊急事態宣言を出すことを決定します。専門家に意見を聴く「諮問委員会」と国会報告を経て菅総理大臣が夕方の対策本部で宣言を出す運びです。
新型コロナウイルス対策で、菅総理大臣は、東京、埼玉、千葉、神奈川では、感染者数が減少せず、極めて高い水準にあり、より強いメッセージを出す必要があるとして、7日、特別措置法に基づく緊急事態宣言を出すことにしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210107/k10012800461000.html
2021年1月7日 NHK
山梨県、コロナ検査対象を「接触者」に拡大
山梨県の長崎幸太郎知事は8日、新型コロナウイルスの感染者が県内で急増していることを受け、検査対象を「濃厚接触者」だけでなく「接触者」に拡大すると発表した。また入院患者が7日夜時点で115人となったことを踏まえ、すぐに入院可能な即応病床を190床に増やす「フェーズ3」に8日付で移行したことも明らかにした。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB088PT0Y1A100C2000000/
2021年1月8日 日本経済新聞
濃厚接触者や経路調査を大幅縮小 神奈川、保健所の業務増大で
神奈川県は8日、新型コロナウイルスの感染急増で保健所の業務が増大しているとして、9日以降は濃厚接触者や感染経路を詳しく調べる「積極的疫学調査」を見直し、大幅に縮小すると発表した。医療機関や高齢者施設を最優先とし、市中感染は原則対象外とする。
今後は病状の聞き取りや療養サポートに時間や人員を割けるようになるという。
県によると、調査は医療機関などに次いで、学校や幼稚園、保育園の教員らが優先される。市中感染では、同居家族や接触確認アプリの通知が届いた人が濃厚接触者とみなされ、保健所などの指示を受ける。職場や飲食店などでの濃厚接触者は基本的に調べない。
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/463799
2021年1月8日 京都新聞
新型コロナ対策において神奈川県医師会は一貫してPCR検査の拡充を妨害してきました。
検査体制を拡充せず、感染者そのものを減らす対策を取らない限り、このようなことになるのは明白でした。
東京都「非常に異常な増え方」 2日連続2000人超に専門家―コロナ分科会
政府の新型コロナウイルス対策分科会(会長:尾身茂氏)が8日、開かれた。その後、分科会の構成員で医療の専門家である東北大学の押谷仁教授が記者会見し、東京都で今月7日、8日と2日続けて新規感染者数が2000人を超えている感染状況について「疫学的に見ると非常に異常な増え方をしている。ベースラインが1000未満だったものが10日以内に2000を超えることは普通に考えると考えにくい」と語った。
略
増加要因となった“2つの可能性”押谷教授は「精査しないといけない」「今後の動向を見極めていく必要がある」としながら、増加要因として2つの可能性に触れた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/216bf40a4b8a2fe73025de87355922158083be1d
1つ目は、連休中の検査の報告がまとまって報告された可能性があるというもの。押谷教授は「年末年始の休みで、その間に検査されていたものが(休み明けに)報告されるとか、そういう影響は1つあったのかと思われる」と説明した。
2つ目は、感染している可能性(事前確率)が高い人が検査を受けたかもしれないというもの。
押谷教授は「若い人たちがなかなか検査を受けてくれないとかそういうことがあったが、年末から年始にかけて起きたことを振り返ると、12月27日に政治家の方が亡くなった。比較的若い方が急に亡くなった。同時に、自宅療養とか自宅で亡くなっている人たちがかなり増えた、という報道がかなり広くなされた。そこで特にいままで(検査を)受けてくれなかった事前確率が高い人たちが検査を受けたことによってこういうことが起きている可能性がある」話した。
2021年1月8日
押谷氏は実際の感染者数と検査で判明する陽性者数の乖離について言及しているだけであり、感染拡大の要因分析は行っていません。
押谷氏は感染は拡大していないと考えているのでしょうか?
クラスター発生、医療・福祉施設で45% 12月分析
政府の新型コロナウイルス対策の分科会が8日開かれ、昨年12月に発生した807件のクラスター(感染者集団)を分析した結果が報告された。医療機関や福祉施設での発生が45%を占めた。飲食に関連したものは約2割で、このうち約半数は接待を伴う飲食店だった。
https://www.asahi.com/articles/ASP187RJ7P18ULBJ00C.html
2021年1月9日 朝日新聞DIGITAL
2021年1月8日の新型コロナウイルス感染症対策分科会(第21回)で押谷氏はクラスター解析結果を報告しています。
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/bunkakai/corona21.pdf
2020年12月以降のクラスター事例は807件、感染者13,252人です。
2020年12月の日本の感染者数は85,891人です。
https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/
これらのことからクラスターに関係する感染者の占める割合は15.4%、クラスターに関係しない感染者の占める割合は84.6%となります。
従って「クラスターが起きなければ感染を抑制することができる」という押谷理論は明らかに間違いです。
小規模感染を放置していては駄目で地道に感染者を見つける必要があることが示唆されます。
ところが押谷氏はこのようなデータを報告しておきながら、クラスター対策の基となった自らの理論を訂正する気配がありません。
新型コロナは未知の感染症ですので間違いがあるのは仕方がありませんので責めるつもりは全くありません。
しかし、間違いが明らかになっても訂正を行わないのは、あまりにも無責任な態度です。
新型コロナ感染症はエアロゾル感染を起こしますので飲食店での感染対策が必要なのは当然です。
しかし感染比率から考えても飲食店での対策さえ行っていれば良いと考えるのは間違いです。
1月11日 国内累積陽性者290,796人 東京都陽性者1,252人
政府、不特定多数にPCR 繁華街などで感染状況把握
政府は3月にも不特定多数を対象にした新型コロナウイルスのPCR検査を始める。都市部の多くの人が集まる場所で毎日数百件から数千件検査し、無症状者を含む感染の全体像把握に役立てる。SNS(交流サイト)の書き込みなどから国民の警戒感の変化も追う。陽性者の急増や警戒感の低下をつかみ、速やかに感染防止策を強化するといった対応につなげる。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF07A940X00C21A1000000/
2021年1月11日 日本経済新聞
疫学調査として無症状者の大量検査を行う計画のようです。
直接的な感染拡大防止策としてではありません。
吉村手旗赤信号2
吉村手旗赤信号1から赤信号2になったようです。
1月13日 国内累積陽性者301,158人 東京都陽性者1,480人
関西・中部に緊急事態宣言 13日発令、福岡・栃木も
政府は13日、新たに7府県を緊急事態宣言に追加する。関西の大阪、兵庫、京都の3府県と中部の愛知、岐阜2県、福岡、栃木両県だ。8日から宣言期間に入った首都圏とあわせて対象は11都府県になる。新型コロナウイルスの感染が広がっているため。対象自治体の知事は午後8時以降の営業や外出の自粛を要請する。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE1234V0S1A110C2000000/
2021年1月12日 日本経済新聞
受け入れ先が見つからず、自宅療養中の80代男性が死亡
東京都は13日、新型コロナウイルスに感染した80歳代男性が自宅療養中に死亡したと発表した。都は70歳以上の感染者は原則入院としているが、男性は入院先が見つからなかった。
都によると、男性は先月31日に発熱などの症状が出て、今月7日に陽性が判明。自宅療養中の翌8日に症状が悪化したため都が入院調整をしたが、受け入れ先は見つからなかった。9~10日に症状が改善したため入院調整の対象からいったん外れたが、11日に容体が急変し、搬送先の病院で死亡した。担当者は「最初の入院調整が適切に行われていれば、こうした事態を避けられた可能性がある」としている。
また、都は、高血圧の持病がある50歳代女性が自宅療養中に死亡したと明らかにした。女性は入院調整は行われなかったという。都内では昨年末にも自宅療養中の男性が死亡している。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210113-OYT1T50245/
読売新聞 2021年1月13日
“1人でもコロナ患者 受け入れを” 神奈川県が病院に協力要請
新型コロナウイルスの急速な感染拡大で、病床がひっ迫していることから、神奈川県は今後、感染が確認された患者を受け入れていない病院で、入院中や外来の患者の感染が新たに分かった場合は原則として、その病院で治療を行うよう要請しました。
神奈川県によりますと、現在、県内におよそ350ある病院のうち、新型コロナウイルスに感染した患者を受け入れているのは100余りで、およそ3分の2の病院は受け入れていません。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210114/k10012814821000.html
一方、13日の時点で、すぐに使える病床の使用率は89%に上っているほか、自宅などで、入院を待っている人は69人となっています。
こうした中で神奈川県は13日、患者を受け入れていない病院に対し、入院中の患者や外来に来た患者に新たに新型コロナウイルスへの感染が分かった場合、今後は、原則として、その病院で治療を行うよう要請しました。
さらに可能な場合は、新たな患者の受け入れも検討してほしいと要請しています。
2021年1月14日 NHK
1月15日 国内累積陽性者314,497人 東京都陽性者2,044人
PCR検査「プール方式」、政府容認へ
田村憲久厚生労働相は14日、高齢者施設などでの新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、複数の人の検体を混ぜてPCR検査をする「プール方式」を政府として容認する考えをBSフジの番組で明らかにした。月内にも国が費用負担する行政検査として認める方向だ。
https://www.asahi.com/articles/DA3S14763832.html
2021年1月15日 朝日新聞DIGITAL
プール方式を認めず、世田谷区の定期検査の妨害をしていた政府がようやくプール方式を容認しました。
広島 大規模なPCR検査実施へ 住民など最大80万人対象
新型コロナウイルスの感染拡大が続く広島市で、住民などを対象にした大規模なPCR検査が行われることになりました。検査を実施する広島県は対象を最大で80万人と見込んでいて、こうした大規模な検査は全国的にも異例です。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210115/k10012815341000.html
2021年1月15日 NHK
デリバリー型PCR検査スタート、寝屋川市
新型コロナウイルスの感染拡大を防ごうと、寝屋川市が今月から府内自治体で初めてデリバリー型で行うPCR検査の支援事業がスタートした。市保健所では「PCR外来の混雑を避け、できるだけ市民の負担と感染リスクを下げていきたい」としている。
市によると、感染が疑われる人の自宅にバイク便でPCR検査の検体容器を届け、検体となる唾液を採取してもらい、市が回収して検査に回す。
新型コロナに関しては市民が発熱などで感染が疑われる場合、かかりつけ医から市保健所のPCR外来に予約が入り、検査を受けてもらう。市は電車やバスなど公共交通機関を利用しないよう呼び掛けているが、マイカーを持たない人もおり、市中で感染を拡大させる可能性があった。
市によると、検体容器の送付・回収の依頼はまだ数件だが、けがで外出が困難な人などから申し出があるという。検体を回収した翌日か翌々日には結果が分かり、費用は行政検査のため市の負担となる。
市は高齢者や障害者施設のスタッフ約千人を対象にした2週間に一度のPCR検査も近く開始する。
https://www.sankei.com/west/news/210115/wst2101150025-n1.html
2021年1月15日 産経新聞
「PCR能力を強化すべきだった」 厚労省”元指揮官”が語る反省点と今後の展望 コロナ初確認から1年
初確認から1年。発生当初から厚労省の医系技監として対応を指揮した鈴木康裕氏は、最初の感染者が確認されたときは、「これほどの大きな騒ぎになるとは思っていなかった」と当時を振り返った。
略
–PCR検査がなかなか拡充されない、足りない日々が続き、アビガンについても厚労省が批判・指摘されるようなこともありましたけれども、その当時、今から振り返ると?PCR検査についてはやはり必要数に比べてキャパシティが圧倒的に足りなかったっていう事実だと思うんですね。
2009年で新型インフルエンザがありましたけど、そのときの経験を踏まえた反省文の中でもやはりPCR能力は強化すべきだというふうに10年以上前書いてあった。そういう意味では我々今からの反省点としたら、この10年間の間にきちっと拡大をしておくべきだったなと思います。ただしPCR検査も絶対ではないっていうことをぜひ、私は皆さんがたにも認識をしていただきたいと思いますけれども、見逃しもありますし、本来は陽性でない人を陽性と判断してしまうこともあるので、そういう意味ではPCR検査を絶対視をしてそれだけを判断基準にすることの危険性っていうのもやっぱりある程度考えないといけないと思います。
https://www.fnn.jp/articles/-/131459
2021年1月15日 FNNプライムオンライン
新型コロナウイルスPCR検査の特異度を有り得ない仮定(特異度99%)で計算し、偽陽性が大量に出るというデマの発信源、増幅源は厚生労働省だったということが判明しています。
PCR検査のキャパシティ不足を認識していながら、未だに「PCR検査は絶対ではない」と語っていますので全く反省はしていないようです。
濃厚接触者探し、クラスター対策の虚構 ~現場保健師の実体験から~
1月7日、感染者の拡大を受け、政府は緊急事態を宣言した。その際、菅義偉総理は、「感染経路不明のほとんどは飲食店で起きたものであるという報告を受けている」と発言している。これは現場の認識とは相当の解離がある。多くの国民は、現場でどのような調査が行われているか知らない人が多いだろう。本稿では、保健所でのクラスター対策の実態をご紹介し、改善策を提言したい。
まず、調査方法だ。PCR検査で陽性になった人がいると、医療機関から保健所に「発症届」が送られてくる。保健師は、「発症届」を元に電話で行動調査を行う。「発症届」1通を一人が受け持つ。まずは、発症から遡り、行動を聞く。濃厚接触者がいれば、さらに調査対象が増えていく。濃厚接触者に対しては、早急にPCR検査ができるように調整を行う。さらに、その濃厚接触者が陽性だった場合、その調査は延々と芋づる式に拡大していく。
注目すべきは、濃厚接触者の定義だ。「接触したのが発症2日前以降で、相手との距離が1m以内マスクなしで15分以上会話した者、マスクを問わず長く車に同乗した者、同居者」となっている。このため、調査において、会った相手や状況を聞いても、場所を聞くことはほとんどない。原則として、全ての症例で場所は特定しない。
幾つか具体例をあげよう。まずは、「飲食店でのクラスター」と判断された症例だ。概要は以下の通りだ。
従業員が2-3日前から微熱があるも出勤。別の従業員に休むように促されても、そのまま出勤を続け、お店でイベントを開催した。イベント終了後、別の従業員に発熱症状があり、保健所に電話相談し、PCR検査対象者となった。結果は陽性。行動調査を行うと、既に従業員の中に有症状者がいたこと、イベントなので従業員もマスクをしないで飲食・会話していたことが判明した。濃厚接触者に当てはまるか調査し、該当者にPCR検査を行った。結果として5人の陽性者がでた。5人の陽性者が出たのでお店の名前を公表し、心配のある人に検査を促したところ、10人以上が陽性者となった。ポイントは、まず「マスクの有無」を聞いていることである。「マスクをつけないで会話した人を確認し検査を行い、もし陽性なら、その人と接触した濃厚接触者に電話する・・」という作業を延々続けて、陽性者を点と点で結び、場所は後から決定付けているのである。
この症例でもわかるとおり、ポイントとなるのは、マスクしているか、していないかである。その際、マスクの質は問わない。あくまで聞くのはマスクの有無のみである。調査において「マスクをして会っていましたか?」と尋ねた場合、「マスクをして会っていました。」という返答だと陽性者と接触があった人であっても濃厚接触者にはならない。そして、マスクをしていた場所は感染場所にはならない。
例えば、職場でマスクしていた場合、職場の人たちは濃厚接触者には該当しないため、職場の人たちに対して追跡調査を行うことはないし、職場が感染場所になることはない。濃厚接触者に該当する人がいない場合、感染場所は不明ということになる。
一方で、「マスクをしないで会っていました。」という返答であった場合、陽性者と接触した人々は濃厚接触者となり追跡調査がなされて、マスクをせずにその人と会っていた場所が感染場所として推測される。
同居者に対しては、マスクをしていたか、していないかに関係なく、濃厚接触者として定義されて追跡調査が行われ、家庭内で陽性者が出た場合、感染場所は家庭内となる。別の症例を記す。「体調不良を訴え、検査したところPCR陽性と判明。行動調査をしたところ、「一人暮らしでマスクして出勤。ランチも一人で食べていた」という。
この場合、「濃厚接触者なし」となる。陽性者については事業所に報告し、10日間の隔離療養となるが、職場の同僚を検査することはない。
心配した事業所からは、保健所に「社員を検査しなくて大丈夫か?」と相談される。保健所からは「濃厚接触者該当者がいないため保健所経由での検査対象にはならない」と返答するしかない。
それでも心配した会社は自費で社員の検査を実施する。結果的に3人の陽性者がでた。病院から発症届が提出されると共に、事業所から保健所に今回の保健所の対応について疑問と苦言の連絡が入る。
現在の調査方法では、最初の陽性者と後者3人のどちらが先に感染したかは不明であると共に、全員マスクをしていたため、このケースは「感染経路不明」と分類される。このような事情を知れば、政府の統計で「会食による感染」「家族間」「感染経路不明」が増えるのは当然である。統計自体が信頼出来ないのだ。
さらに「会食による感染」と分類されても、飲食店で感染したという保証はない。確かに「会食」がひとつのハブになっているとは言えるかもしれないが、その会食が、友人宅、実家、職場での食堂など、その可能性は様々である。場所まで細かく聞く規定はないのに「飲食店」が感染源と言いきることはできないはずだ。
略今の政府と分科会は現状を全く理解していない。理解し難い現象に対し、現場の声や論文発表を参考にせず、それについて詳細を調べずに、わかりやすい「飲食店による感染」という理由に無理にこじつけて、あたかも「それが正しい答えに違いない」と思いこんで突っ走るようにしか思えない。これは科学のやり方を無視した愚行であり、戦争へと突き進んでいった当時の日本と類似した格好である。挙句の果てには、看護学生も現場に駆り出すといった、学徒動員までも行い始めた。政府や厚労省は今の「クラスター対応」を早期に見直し、もっと現場の状況と科学的エビデンスを基にした政策をとっていくべきであろう。
http://medg.jp/mt/?p=10059
2021年1月15日 医療ガバナンス学会
マスクさえ着用していれば濃厚接触者にならないという厚生労働省が作成した謎ルールは一体いつになったら変更されるのでしょうか?
濃厚接触者の定義と新型コロナの感染経路(CDC)
発病の2日前(または無症候性の患者の場合は検査検体採取の2日前)から24時間*にわたって、感染者から6フィート以内に累積で15分以上いた人。患者が隔離されている時間。*個々の曝露は24時間にわたって合計されます(たとえば、3回の5分間の曝露で合計15分間)。データが限られているため、「密接な接触」を正確に定義することは困難です。;」ただし、6フィート以下の距離での累積15分間の曝露は、接触調査の操作上の定義として使用できます。密接な接触を定義する際に考慮すべき要素には、近接性(距離が近いほど曝露リスクが高まる可能性が高い)、曝露期間(曝露時間が長いほど曝露リスクが高まる可能性がある)、感染した個人に症状があるかどうか(症状の発症前後の期間が最も高いウイルス排出のレベル)、感染者が呼吸器エアロゾルを生成する可能性が高い場合(例、咳、歌、叫び)、およびその他の環境要因(混雑、換気の適切さ、曝露が屋内か屋外か)。一般の人々は、N95などの呼吸用PPEの適切な選択と使用に関するトレーニングを受けていないため、密接な接触の決定は、接触が呼吸用PPEを着用していたかどうかに関係なく一般的に行われるべきです。現時点では、ファブリックの表面カバーを使用している場合の密接な接触の差分測定はお勧めしません。
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/php/contact-tracing/contact-tracing-plan/appendix.html#contact (翻訳です)
CDCは新型コロナのエアロゾル感染を認め、マスク着用の有無に関係無く、濃厚接触者と認定しています。
日本のようにマスク(サージカルマスク、布マスク、ウレタンマスク関係なく)さえ着用していれば濃厚接触者と認定しないのとは大違いです。
形だけの感染対策を一体いつまで続けるのでしょうか?
1月16日 国内累積陽性者321,484人 東京都陽性者1,839人
菅首相 医療人材や病床確保めぐり大学教授と意見交換
新型コロナウイルス対策で、菅総理大臣は東京慈恵会医科大学の教授と面会し、医療人材や病床を確保するための方策をめぐって意見を交わしました。
菅総理大臣は16日午後、総理大臣公邸で、東京慈恵会医科大学で対コロナ院長特別補佐を務める大木隆生教授とおよそ1時間面会し、新型コロナウイルス対策をめぐって意見を交わしました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210116/k10012818571000.html
このあと大木教授は記者団に対し、医療人材や病床を確保するためには、医療機関に十分な財政支援を行い、対応に当たる医師や看護師などの処遇を大幅に向上させるべきだと伝えたことを明らかにしました。
そのうえで「医療崩壊ということばが盛んに言われているが、97%、96%のベッドがコロナに使われず、一般の医療に使われており、余力が日本にはある。民間病院が、商売として『コロナをやりたい』と思うぐらいのインセンティブをつければ、日本の医療体制は瞬く間に強化される。菅総理大臣は『久しぶりに明るい話を聞いた』と言っていた」と述べました。
2021年1月16日
この頃から日本医師会や病院が攻撃対象とされる動きが出てきました。
新型コロナ対策に携わっている医師を侮辱するような発言で看過できません。
宮沢氏は臨床獣医師や防疫に携わる獣医師ではなく、ペーパー獣医師ですので自らが感染して亡くなる可能性は0%です。
1月19日 国内累積陽性者337,452人 東京都陽性者1,253人
<新型コロナ>「自宅で次々死ぬのか…」 神奈川県担当者「そうなるかも」と危機感
神奈川県感染症対策協議会では、自宅療養者に自己管理を求める体制に移行する方針を県が示したことに、出席した医療関係者からは、状態が悪化する前に入院させるべきだとの意見が出た。しかし、県側は「本当に病床がない」と理解を求めた。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/80827
「重症で病院に運ばれてくる自宅療養者が出てきている」。県立循環器呼吸器病センターの小倉高志副院長は、既に療養者への支援が十分に届いていない人がいる現状を指摘した。
さらに「悪くなってから助けるのはきつい」と、療養者の自己管理に任せて事態が悪化することに危機感を示した。訪問診療によるフォローなど「何か対策を検討してほしい」と求めた。
「かなり危険だ」。複数の参加者から異論が出たのは、自宅療養者のうち「ハイリスク者」として県の重点観察の対象となる人を、血中酸素飽和度が93%以下の人に絞ったこと。一般の人は98~100%で、県によると、93%以下は呼吸不全の状態に近い。
しかし、畑中洋亮・県医療危機対策統括官は「搬送先が少なく受け皿がない。県職員の業務量も増え、ハイリスクの人にしか手を打てない」と、病床と人材の両面が切迫していると訴えた。
阿南英明・県医療危機対策統括官も「80代の人を(自宅に)とどめている状態。医療者としては早め早めに拾いたいが、(病床に)余裕がない。今そこまできているということ」と話した。
基礎疾患や年齢に応じて点数を付ける県独自の入院基準にも要望が出た。小倉氏は、肺炎の兆候があっても画像診断しなければ「ゼロ点」になることや、若いと点数が低くなり症状の悪化が見過ごされるリスクを挙げた。阿南氏は「改変が必要なところはする」と応じた。
だが、入院基準を見直しても、受け入れる病床は逼迫している。すぐに使える「即応病床」の利用率は18日時点で中等症・軽症者向けが88%、重症者向けは95%。県の予測では27日に病床数と入院患者数が同じになる。
「医療崩壊の可能性」について、阿南氏は会議後の取材に「病院が患者を受けないから、救急が『無理です、無理です』と断ることになる」と話した。「行き着く先」は自宅で次々と人が死んでいくことなのか、との質問には「そうなるかもしれない」と答えた。(志村彰太、石原真樹)
2021年1月19日 東京新聞
保健所の調査縮小 自費でPCR検査受ける動き広がる 神奈川
新型コロナウイルスの急速な感染拡大を受けて、濃厚接触者の調査を縮小し検査対象を絞った神奈川県では、身近に感染者の出た人たちが自費でPCR検査を受ける動きが広がっています。
神奈川県は、感染者の急増で保健所の業務がひっ迫しているなどとして、今月9日から一般の人への「積極的疫学調査」を大幅に縮小し、医療機関や福祉施設などの調査や検査に重点を置くことにしました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210119/k10012822891000.html
これによって、会食したグループや企業内で感染者が出ても、誰が濃厚接触者に当たるかの調査は原則行わないことになり、感染者が身近にいる人が公費によるPCR検査の対象にならないケースも出ています。
2021年1月19日 NHK
行政検査が充分に行われていないために自費検査を受ける動きが広がっています。
このような状況にもかかわらず自費検査を「野良検査」と揶揄する人がいます。
仮に世の中から「野良PCR(自費検査)」が消滅した場合は
「飲み会→飲み会→感染(無症状)→他者に感染→発症→行政検査で陽性」
「飲み会→飲み会→感染(無症状)→他者に感染→無症状のまま治癒→飲み会」
となり、さらに悪い状況を招きそうですので自費検査を批判する理由がよくわかりません。
1月22日 国内累積陽性者353,449人 東京都陽性者1,184人
「積極的疫学調査」を縮小 高齢者らの対応優先―東京都
東京都は22日、新型コロナウイルスの感染者急増を受け、感染経路を追跡する「積極的疫学調査」の対象を同日から縮小することを決め、都内の保健所に通知した。高齢者ら重症化リスクのある感染者への対応を優先する。
調査対象を、医療機関や高齢者施設の関係者の感染など、濃厚接触者に重症化リスクのある人が多いと想定される場合に絞り込み、保健所の負担軽減を図る。それ以外は、誰が濃厚接触者に当たるかの判断は感染者本人や企業、学校などに任せる。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021012201286&g=soc
2021年1月22日 JIJI.com
自助努力に委ねられるようです。
コロナ感染・石原伸晃氏に「上級国民」批判 〝禁〟破り会食、即入院
自民党の石原伸晃元幹事長(63)が22日、新型コロナウイルスに感染したことが判明し、即日入院した。持病があるためだが、永田町やネット上では感染判明前の行動と合わせて「特別待遇」「上級国民」と怒りの声が上がっている。
石原氏は21日にPCR検査を受け、この日、陽性が判明。発熱やせきなどの症状はなく、いわゆる〝無症状感染〟だが、不整脈などの持病があるため、大事をとって、即日入院したという。
石原氏は18日開会の国会の本会議に登院し、21日には自身が率いる「近未来政治研究会」の派閥総会に出席し、あいさつしていた。さらに同派閥に所属している野田毅元国家公安委員長(79)、坂本哲志一億総活躍担当相(70)らと昼食をとっていた。
ソーシャルディスタンスを保ったうえで、会話の際はマスクをつけていたというが、石原氏はコロナ感染拡大防止を声高に呼びかけていた身だ。
ネット上では「あれだけ会食ダメといっておきながら自分たちだけは特権かよ」「症状ある人が入院できないのになんで無症状で即入院できるんだ」との声であふれている。
https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoSports_2653044/
2021年1月22日 東スポWeb
病床が逼迫しているはずですが何故か石原氏は即日入院できています。
「新型コロナはただの風邪」であると主張する人達がいます。
このようなケースでは「新型コロナはただの風邪なので入院の必要はない」と主張すべきですが、そのように主張している人は見かけません。
独自にPCR検査を実施
【栃木】宇都宮市中島町の「インターパーク倉持呼吸器内科」は今月初めから、無症状の希望者を対象に新型コロナウイルスのPCR検査を始めた。費用は自己負担だが、利用が広がっている。
同医院は敷地内にプレハブで専用の検査センターを設置した。無症状者が条件だ。保健所の検査対象とならなかった市民らを対象にしている。
車中で唾液(だえき)を採取して提出してもらう。1時間に約100件の検体を調べることが可能で、結果は約3日後に連絡する。検査は1日に200~300件。自院ではこれまでに計3千件以上の検査を実施し、約300の陽性者を確認したという。陽性判定が出た場合、保健所に伝えている。
検査は2、3万円程度の機関が多いが、同医院では5500円。複数人の検体を混ぜて検査するプール方式の場合は6600円だ。
https://www.asahi.com/articles/ASP1Q75XGP1NUUHB00N.html
2021年1月23日 朝日新聞DIGITAL
1月24日 国内累積陽性者362,132人 東京都陽性者986人
東京五輪・パラのボランティア 辞退者相次ぐ 「国民が歓迎するイベントなのか」
東京五輪・パラリンピックの開幕が半年後に迫る中、競技会場などで活動する約8万人の大会ボランティアから、辞退者が相次いでいる。1年延期で都合が付かなくなったり、新型コロナウイルス感染症への不安があるためだ。大会組織委員会内部からは人手不足への懸念が出ているが、公式には現時点での登録者数を発表しておらず、実態が見えない。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/81669
2021年1月24日 東京新聞
[更新]東京五輪ボランティア問題、11万人“動員”はやりがい搾取か ── 支給は1000円のみ、不安な熱中症対策
東京五輪・パラリンピックで必要とされるボランティアは、競技会場や選手村で競技運営や観客のサポートをする「大会ボランティア」が8万人、空港や会場の最寄り駅などで交通案内をする「都市ボランティア」が3万人。前者は大会組織委員会、後者は東京都がそれぞれ運営主体になっている。2012年のロンドン五輪が約7万8000人、2016年のリオ五輪が約5万人だったことを考えると、破格の多さとなっている。
略
大会ボランティアは1日8時間程度(休憩・待機時間含む)で10日以上、都市ボランティアは1日5時間程度(休憩時間含む)で5日以上活動できることが基本条件だ。支給されるのは、ユニフォーム一式、活動中の飲食物、ボランティア活動向けの保険。だが、交通費も自腹、という批判が高まったせいか、組織委は9月18日に、1日あたり1000円相当を支給すると発表した。現金や交通機関のICカードではなく、独自のプリペイドカードを作るという。 新しくカードを作ると決めたボランティア検討委員会の座長を務める清家篤・慶應義塾学事顧問は「組織委員会の予算枠の中で最大限出せる額を提示していただいた」(NHKより)、同じく検討委の二宮雅也委員・文教大准教授は「交通費に限定して考えるより、滞在中の(活動)補助に1000円を出すと理解していただければ」(産経ニュース9月18日)と発言したと報じられている。
国内スポンサー収益は推定4000億円以上
https://www.businessinsider.jp/post-175616
略
スポンサーはIOCと直接契約を結び、4年で400億円程度の協賛金を支払うと言われているコカ・コーラやトヨタ自動車などの「ワールドワイドパートナー」と、組織委と契約する国内企業が「ゴールドパートナー」「オフィシャルパートナー」「オフィシャルサポーター」という3つのランクに分かれている。本間さんは契約金がゴールドで150億円、パートナーで60億円程度だと見ており、組織委は4000億円以上の協賛金を集めると推測している。
4000億円以上のスポンサー料を集めながらも運営はボランティアという名の無償労働頼りが東京オリンピックの実態です。
ボランティアに対する感染対策が充分に行われるとは到底思えません。
山梨、コロナ「接触者」も検査 医療崩壊前に連鎖遮断へ
山梨県は新型コロナウイルスの検査対象を「濃厚接触者」だけでなく「接触者」に広げた。感染者数が圧倒的に多い首都圏では保健所業務が逼迫し「積極的疫学調査」の絞り込みが進むが、一歩手前の山梨県は「隠れた感染者を早期に発見し感染の連鎖を遮断する」(長崎幸太郎知事)ことで踏みとどまろうとしている。
濃厚接触者は1メートル以内で15分以上の接触などの要件があるが、「時間と空間で対象を広げる」と県健康増進課の高橋直人課長は説明する。例えば、接触時間が短くても、感染者と同じ職場なら検査対象は職場全体になる。保健所の疫学的調査に対し、感染者の中には行動歴を正確に話さなかったり、思い違いをしていたりする例もある。甲府市医務感染症課の河西文子課長は「濃厚接触者以外の人から陽性が確認されることもあった。濃厚接触者に限定したことで、検査すべきだった人が対象からこぼれ落ちた可能性もある」と打ち明ける。
鳥取県や島根県などではすでに濃厚接触者に限らず幅広い検査をしている。山梨県もクラスター(感染者集団)発生リスクの高い高齢者施設や学校などでは濃厚接触者に限らず検査してきた。「今回は検査対象の拡大という看板を掛け、政策にした意味合いが大きい」(高橋課長)
検査対象の拡大は効率化にもつながる。濃厚接触者の特定には時間がかかる。接触者を広く検査することで、より早い段階で検査できる。「検査の遅れで感染が広がる危険性を減らすことにつながる」(高橋課長)というわけだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB172G50X10C21A1000000?unlock=1
略
感染拡大で山梨県内の医療現場も一部は逼迫しつつある。検査対象を広げることでかえって医療崩壊を招く危険性を指摘する声もあるが、「着実に感染者を把握しない限り、感染の封じ込めはできない」と山梨大学元病院長の島田真路学長は徹底した検査の重要性を訴える。「検査の網に引っかからない隠れた感染者が多ければ、その分、感染拡大の危険性が高くなる」と島田学長は指摘する。
2021年1月25日 日本経済新聞
1月28日 国内累積陽性者376,830人 東京都陽性者1,065人
【続報】島根県益田市で自動車教習所教官が感染 教習生ら400人検査へ 28日の新型コロナ
島根県は28日、新たに益田市在住の1人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。自動車教習所「Mランド益田校」(同市安富町)に勤務する教官という。県は感染拡大防止のため、勤務者や教習生など約400人の検査を実施すると発表した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/25fd8e321d94442b31824b9f70a7020b2cc8674a
県によると、教官は25日夜に38度台の発熱、倦怠感、せきの症状があり、27日の抗原検査で陽性が判明した。軽症という。 教官は感染可能期間である23日以降3日連続で勤務しており、講義をしたり、教習車に同乗したりしていたという。同校は合宿免許を行っており、県内外の約200人が専用の施設で共同生活を送っているという。現時点で体調不良者は確認されていない。施設の感染予防対策も徹底されているという。健康福祉部の安食治外次長は「同校は多くの方が利用しており、幅広に検査を行う」としている。
2021年1月28日 中国新聞DIGITAL
自民党が党本部の全職員にPCR検査 1人陽性判明
自民党が、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、党本部のすべての職員に対してPCR検査を行っていることが29日、関係者への取材で分かった。
同党は今週に入り、全職員を対象にしたPCR検査を実施。その過程で職員1人の新型コロナ陽性が判明したことも分かった。
職員は保健所の指示に従い自宅で療養しているといい、濃厚接触者も確認されていない。党本部の消毒作業はすでに済んでいるという。
党本部の全職員のPCR検査は来週まで行われる予定という。
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202101290000971.html
2021年1月29日 日刊スポーツ
新型コロナPCR検査の拡充に反対する人達はプロ野球、Jリーグ、自民党の検査には何も言いません。
辛坊治郎氏
検査を行わずに無症状感染者による感染拡大をどのようにして防ぐのでしょうか?
未だに検査拡充により感染が拡大すると考えているのでしょうか?
次のように辛坊氏に返信しましたが回答はありませんでした。
プロ野球、Jリーグは定期的に全員検査を行っています。
これは「検査による無症状感染者の発見と隔離」です。
このことを一般国民にも行おうとした場合には辛坊氏のように猛烈な批判を行う人が出てきます。
しかし、規模が異なるだけで「検査による無症状感染者の発見と隔離」に違いはありません。
(規模が大きくなり、検査結果が出るまでに時間がかかる等の課題については広島県がホームページで説明しています。https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/2019-ncov/pcr-202102.html)
仮に東京オリンピックが実施されるならば、選手、スタッフ等、全員検査を行うことになるでしょう。(開催期間中は選手、スタッフだけでも1日約2万件の検査が必要と試算されます)
辛坊氏はこれにも反対するのでしょうか?
プロ野球、Jリーグ、自民党の検査には何も言わず、一般国民に対する無症状者検査に反対する理由として考えられるのは「お金」です。
新型コロナの行政検査、陽性時の入院費用は全て公費負担です。
新型コロナを指定感染症から外すべきと主張している音喜多氏同様、一般国民に対しては公費をできるだけ使うべきでは無いという考えが根底にあるのでしょうか?
「検査信仰の愚か者」を検査推進者であると仮定した場合、検査推進者が原因で「検査陽性者の数しか感染者がいない」という認識が広がるのでしょうか?
検査推進者は無症状感染者をきちんと検査で捕捉し、隔離すべきと主張しており、実際の感染者は報告されている陽性者数よりも遥かに多いことは認識しています。
辛坊氏の思考回路は理解不能です。
この投稿の5日後に自民党が党本部の全職員にPCR検査を行っていることが明らかとなり、自民党スポークスマンの辛坊氏にブーメランが直撃しました。
コロナ禍で人間性に問題がある人達の本性が次々と露になっていきます。
大村知事リコール署名、8割以上が無効 愛知県選管による調査結果まとまる
愛知県の大村知事のリコールを求める署名をめぐり、提出された約43万5000人分の署名のうち約36万2000人分の署名が有効と認められないとの調査結果がまとまったことが、関係者への取材で分かりました。県選挙管理委員会は刑事告発の協議を進める方針だということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1994e32a5b162a6d2017fd385bcfebf6f4badc26
2021年1月30日 CHUKYO TV news
新型コロナの感染拡大が続く状況下で行われたリコール運動に関して大問題が発覚しました。