コロナウイルス感染症

見えてきたコロナウイルスPCR検査抑制論の正体

コロナウイルスPCR検査抑制論者はコロナウイルスPCR検査よりも感度、特異度が劣る抗原検査や効果が確かではないコロナワクチンの批判はほとんど行いません。
実に不思議な現象です。

画像診断医k氏

先日、画像診断医k氏の藁人形論法についての記事を書きました。

藁人形論法と頻回検査について ストローマン(英:straw man)は、議論において、相手の主張を歪めて引用し、その歪められた主張に対して反論するという誤った論法、...

画像診断医k氏は不可解なツイートを続けています。

中国利権

「検査さえやれば防疫ばっちり」「マスククソくらえ」というのは一体誰が主張しているのでしょうか?
藁人形論法再びです。

「コロナはただの風邪派」で大規模PCR検査を礼賛する人は滅多にいません。
中庸という概念を使用しながら、中国を批判するというのは置いておくとしても感染症対策に中庸という概念はなじまないと思います。
PCR検査が中国利権というのは理解に苦しみます。

他にも理由があるとは思いますがPCR検査をすれば中国が儲かるので反対しているように見えます。
ネトウヨ医師とレッテルを貼られそうな投稿ですが問題無いのでしょうか?

PCR検査に資格が必要?

ソフトバンクのPCR検査についての話です。

画像診断医k氏はよくわかっていないようです。
衛生検査所で行政検査をしている人は臨床検査技師の資格を持っていると思います。
民間の検査会社で検査をする場合、資格は必要ありません。
(そこで精度管理を行う人は有資格者だと思います)

画像診断医k氏は生化学やホルモン検査の外注検査(民間企業)を行わないのでしょうか?
そこで検査をしている人達は資格を持っているとは限りません。

検査を民間企業に外注→無資格者が検査→検査結果を医師が解釈、治療

このようになっているはずです。
民間企業の検査がいいかげんで当てにならない場合は他の民間企業に外注先を変えるだけです。
無資格者が検査をすること自体は何の問題もありません。

なおも画像診断医k氏の暴走は続きます。

まるでブレーキの壊れた暴走列車のような暴走っぷりです。

「医師免許をなくせ」なんてことは誰も言っていないと思いますが再び藁人形ができました。
画像診断医k氏の周りは藁人形だらけです。

北大の調査について

岸田氏がわざわざ「統計解析」と書いているにもかかわらず頓珍漢な指摘です。
北大の調査では「Bayesian latent class model」という統計手法が用いられています。
この手法は参照となるゴールドスタンダードが存在しない場合に有病率、感度、特異度を推測するために用いられるようです。
画像診断医k氏は、この手法に問題があるのならば指摘すべきでしょうが古典的な統計解析しか頭に無いようです。

抗原検査を推奨

抗原検査はPCR検査と比べると感度、特異度が劣ります。
検査時間が短いというメリットがありますが、あくまでのPCR検査の補助としての使い方が正しいと思います。
PCR検査には反対しておきながら、抗原検査には賛成というのはあまりにも不可解です。

峰宗太郎氏

「あらゆる人に検査を」で得られるのは偽物の安心。PCR検査の特異度が99.9999%でも、議論は変わらない

「99%という特異度はあくまで説明用と思っていただいて結構です。ですが、リスク分析上はその程度で良いと思います。99.9%であろうが、99.99%であろうが議論は大きくは変わりません。特異度は100%ではない、ということが一番重要です」

「検査前確率(事前確率)が低い場合には、やはり偽陽性の可能性は特異度がかなり高くてもゼロではない。偽陽性では本当は感染していないのに隔離されてしまう、時に感染のリスクが上がるようなところへ入れられてしまうなど、より人権的に問題になる結果を招くこともある。いずれにせよ、どこまでも問題です」

https://www.buzzfeed.com/jp/yutochiba/covid-19-pcr-false-positive

このように峰氏はコロナウイルスPCR検査に関してはたった一人の偽陽性も許さないというとんでもない主張をしていました。

峰宗太郎氏のPCR検査論を検証 峰宗太郎氏についての記事を何回か書きました。知らないうちにtwitterで峰氏からブロックされていました。それ以降峰氏の投稿を見ること...

コロナワクチンについての前提は次の通りです。

  1. 台湾、ニュージーランドのように制圧に成功している国ではワクチンが不要になる可能性がある
  2. 全国民に接種すれば一定数の副反応が出る
  3. コロナワクチンの効果、副作用については未知数

副反応はどの程度出るのでしょうか?

接種総数副反応割合(%)重篤な副反応割合(%)
HPVワクチン(ガーダシル)1,978,4160.0250.0097
HPVワクチン(サーバリックス)7,008,2690.0230.0078
乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン 16,616,0120.00180.00093
乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン 7,420,3620.00260.0018
乾燥弱毒生水痘ワクチン 12,294,8100.00160.00089
23価肺炎球菌ワクチン 18,950,7260.00850.0021
乾燥組織培養不活化A型肝炎ワクチン 877,0670.000800.00023
インフルエンザワクチン 0.000400.00015

https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000573069.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000541819.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000541811.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000541814.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000541815.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000541817.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000541816.pdf

仮にインフルエンザワクチンと同程度の副反応率であると仮定すると(人口1.265億人)
副反応が出るのは506人、重篤な副反応が出るのは189人となります。
HPVワクチン(ガーダシル)と同程度の副反応率であると仮定すると(人口1.265億人)
副反応が出るのは31,625人、重篤な副反応が出るのは12,270人となります。
コロナワクチンがこの程度の副反応で済むという保証はありません。
これをどのように評価するのかは難しいです。

峰氏はコロナウイルスPCR検査ではたった一人の偽陽性も許さないという主張でした。
PCR検査の偽陽性の場合、必要無いにもかかわらず2週間隔離されますので社会的、経済的影響は生じますが命にはかかわりません。(命にかかわらなければ問題無いというわけではありません)
ところがコロナワクチンを全国民に接種した場合、必ず一定数重篤な副反応が生じます。
PCR検査の偽陽性は許さないが、命にかかわるコロナワクチンの副反応は許容するのでしょうか?
峰氏が一体どのような思考回路をしているのか理解に苦しみます。

私はワクチン全般に反対というわけではありません。
ワクチンは感染症対策の手段として有用ですので必要であれば使用すべきであると考えます。
コロナワクチンに関しては感染対策でやることを全てやった上で効果、安全性を確認し、使用すべきと考えます。
しかし、峰氏をはじめPCR検査抑制論者は感染対策の有用な手段であるPCR検査を徹底的に攻撃し、感染対策の邪魔をした上で効果が未知数のコロナワクチンの副反応には目を瞑っています。

まとめると

PCR検査抑制論者はPCR検査の感度を70%、特異度を99%という不適切な仮定の元、ベイズの定理を用いてPCR検査での大量検査に反対していました。
政府はインフルエンザ流行期に備え、コロナウイルス抗原検査を1日20万件に大幅拡充する目標を掲げています。
PCR検査よりも感度、特異度が劣る抗原検査のみで1日20万件検査を行った場合、感染状況に関係無く1日1,000件以上の偽陽性が出る可能性があります。
抗原検査の拡充に反対しているPCR検査抑制論者は皆無です。

ベイズの定理を悪用し、コロナウイルスPCR検査の有用性を否定する医師達 以前ベイズの定理を用いて事後確率を計算する時の注意点を記事にしました。 https://tatsuharug.com/bayes...
コロナウイルス抗原検査1日20万件の目標について 政府はインフルエンザ流行期に備え、コロナウイルス抗原検査(簡易キット)を1日20万件に大幅拡充する目標を掲げています。https://...

PCR検査は90%の確率で感染者を発見できる有用な検査です。
偽陽性もほとんど出ません。
コロナワクチンは効果、副反応については未知数です。
PCR検査抑制論者はPCR検査ではほとんど出ない偽陽性での人権侵害を異常なほど気にしておきながら、コロナワクチンで想定される副反応については目を瞑っています。

PCR検査抑制論者の正体が見えてきました。

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