コロナウイルス感染症

コロナウイルス検査を制限している理由を一切説明しない日本政府

発熱が続き、保健所に相談してもコロナウイルス検査を受けられず、一般の病院からは診察を拒否される事例が多数報告されています。実際私の知り合いの方からもそのような目にあったという話を直接聞きました。

世界と比べると日本のコロナウイルス検査の数は飛びぬけて少ないままです。コロナウイルスの検査に消極的な理由は識者が説明することがありますが、日本政府が説明したことは一切ありません。

コロナウイルス感染症の検査を行いすぎると医療崩壊が起こるという意見について 日本ではコロナウイルスの検査を希望しても検査をしてもらえず、いくつもの病院を受診後ようやく検査をしてもらい、陽性が発覚したというケース...

こういう状況で緊急事態宣言が発令され、いろいろ気になる報道がありましたのでまとめます。

コロナウイルスの検査を制限していたことを認めた保健所長

新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR検査が、さいたま市では2カ月で171件にとどまったことについて、市の西田道弘保健所長は10日、記者団の取材に「病院があふれるのが嫌で(検査対象の選定を)厳しめにやっていた」と明らかにした。
西田氏は軽症や無症状の患者で病床が埋まるのを懸念したと説明。「検査を広げるだけでは、必要がないのに入院せざるを得ない人を増やすことになる」と述べ、ホテルなど滞在先施設の確保が必要だと強調した。

日本経済新聞  2020/4/10

陽性者が出ると保健所や病院が大変だから、検査を制限していたとなると本末転倒です。保健所や病院は何のために存在するのでしょう?
保健所や病院に負担がかかるのであれば、そのようにならない方法を探るべきでしょう。

陽性者が出ると保健所の業務が増えて大変であれば、他の役所に協力してもらう。民間に依頼できる仕事は民間に依頼する等いくらでも方法はあると思います。

陽性者が出ると軽症者も含め、全て入院させるのならば病院が大変になるのは当然です。 軽症者は病院ではなく、自宅やその他の施設で隔離するようにすれば良いのです。
最近になってようやく、病院以外での隔離という話が出てきましたが、コロナウイルスが問題になってから、一体何ヶ月経っているのでしょうか?

問題はこのような対応をしている保健所が全国に多数あるということと、このような保健所の対応について日本政府の説明が一切無いということです。

有名人ではコロナウイルス検査を簡単に行ってもらえる?

橋下氏は「3週間前に熱を出しまして、すぐ仕事をキャンセルして2週間休んだ。この間の日曜日(5日)に生放送に出たんですけど、またその夜から喉がダメになって。3日間待機して、診察を受けた。そうしたら“これはPCRを受けるべきだ”ということで検査を受けました」と経緯を説明。検査結果については「陰性だった」と明かした。

ヤフーニュース 2020/4/10

阪神タイガースの藤浪晋太郎投手がコロナウイルス検査を受けた際にも言われたのですが、一般人では検査をしてもらえないようなケースにもかかわらず、有名人ということで検査を受けることができているのではないかと疑念が生じます。

藤浪氏の場合は発熱、肺炎症状は無く、味覚障害があるという理由だけで検査を受けています。

橋下氏の場合も発熱、肺炎症状は無く、喉の痛みという理由だけで検査を受けています。

政府はコロナウイルス検査を制限している理由を明確に説明しないまま、有名人は容易に検査を受けられるようでは、政府に対する不信感はますます増大していくでしょう。

元々橋下氏はコロナウイルス検査には否定的な立場でした。
しかし、いざ自分が感染が疑われる立場になると態度を翻して検査を受けています。
状況により意見を変えることは良いのですが、きちんとした説明が必要です。

橋下氏は、「PCRも重症化するような人を見つける為に必要で、一般の人がPCRをどんどんやる必要はないんですよ」と反論。「はっきり言って10歳から40歳くらいの元気な人は、普通の風邪のような感じで家で寝とけって政府がバシっと言えばいいんですよ。全員PCRなんかやらなくていいんですよ。やれやれやれやれって不必要なこと煽るからおかしくなる。いらないんです。だって、やったってどうするんですか?」と私見を述べた。

サンスポ 2020/2/29

コロナウイルス感染が疑われる者が検査を受けれないと周囲の人達が迷惑する

橋下氏がコロナウイルスの検査を受けた理由は本人の説明が無いので不明(橋下氏は医者に検査を勧められたと述べてますが真偽は不明です)ですが、考えられる理由としては次のものがあります。

東国原は「先週の木曜日、生放送で2時間、ここ(至近)の距離でバーって議論してたんです」と主張。デヴィ夫人が「東さんもかかってる」と指摘すると、「そうなんですよ」と同意。橋下氏に「だから、PCR検査で陽性かどうかハッキリしてくれないと、僕らがどう行動していいか分からない。(橋下氏が)陽性なら、濃厚接触者になって、僕は2週間待機の準備をしてるんです。毎日3回も4回も体温を測ってるんです」と強く訴えた。

デイリースポーツ  2020/03/28

感染が疑われる場合、検査を受けないのであれば本人は家で寝てれば良いのでしょうが周囲の人間は迷惑です。
検査を受けて陽性であると判明すれば周囲の人間は2週間自宅隔離する、職場は消毒し、場合によっては業務を停止する等の対策が取れますが、検査を受けなければ周囲の人間がどのような対応をすれば良いか困るのです。
橋下氏は検査をせずに家で寝とけと言っていましたが、それでは周囲の人達が迷惑することがよくわかったと思います。

まとめると

保険所長の発言から、陽性者が出ると保健所や病院が大変だから、検査を制限している可能性が高いと考えられます。
橋下氏はコロナウイルス検査には否定的な立場でしたが、自らが感染が疑われる立場になると態度を翻して検査を受けています。
橋下氏が検査を受けたのは、検査を受けないことで周囲の人達に多大な迷惑がかかったからであると考えられます。
しかし、これは有名人に限った話ではありません。検査を希望しても検査をしてもらえなくて職場や周囲の人達に迷惑をかけてしまう人達は多数いるでしょう。
有名人だからという理由で検査を簡単に受けられることも問題です。
一番の問題は、政府が検査を制限している理由を一切説明しないことです。国民の不信感はますます増大することでしょう。

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