獣医師の数は39,710人( 獣医師法第22条の届出状況、平成30年 )です。
日本の人口の約0.033%。約3000人に1人くらいです。
獣医師と言うと動物病院に勤務している獣医師を想像されると思いますが、それ以外に地方公務員として勤務している獣医師や企業で研究開発に携わっている獣医師がいます。
今回は獣医師になるには?獣医師になってからについてまとめます。
獣医師になるには?
獣医学部もしくは獣医学科を卒業し、獣医師国家試験の受験資格を得る必要がります。
獣医学部、獣医学科を設置している大学は以下の通りです。
国立大学 10校
帯広畜産大学
北海道大学
岩手大学
東京大学
東京農工大学
岐阜大学
鳥取大学
山口大学
鹿児島大学
宮崎大学
公立大学 1校
大阪府立大学
私立大学 6校
酪農学園大学
北里大学
麻布大学
日本大学
日本獣医生命科学大学
岡山理科大学
簡単に各大学の特徴について
国公立大学・・・公務員や研究者養成を目的として設置されているので小動物臨床の講義よりも大動物、公衆衛生に関する講義に力を入れている。1学年40人以下。授業料は 共通で535,800円となってます。
私立大学・・・国公立大学に比べ小動物臨床の講義が充実している。1学年100人前後。授業料は大学により異なりますが、国公立大学に比べ高額(酪農学園大学が110万円で最も安い)になってます。
獣医師国家試験について
大学卒業後、獣医師国家試験を受けます。合格することで獣医師免許を取得することができます。合格率は各大学で異なりますが毎年約90%以上は合格しますので普通に講義を受けていれば問題無いと思います。
https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/tikusui/attach/pdf/190313-4.pdf
獣医師国家試験の結果(大学別) 農林水産省
就職先は?
就職先は動物病院、地方公務員がほとんどを占め、国家公務員、製薬会社等は少数です。
- 動物病院・・・犬、猫の診察に従事します。エキゾチックアニマルや鳥の診察を行う病院もあります。扱う動物は病院により異なります。人の病院とは異なり、医局制度や大学の関連病院は無く、就職先は学生が決めます。求人を出している病院であれば就職を希望すればほぼ通ります。
- 地方公務員・・・都道府県、市の公務員として勤務します。都市部の公務員に人気が集中しています。転勤があるため都道府県の公務員は人気薄です。配属先は家畜保健衛生所、畜産試験場等自治体により異なります。
- 国家公務員・・・農林水産省獣医系技術職員として勤務します。
- 製薬会社・・・研究開発に携わります。
動物病院、公務員の割合は?
勤務先の割合は獣医師の届出状況でわかります。それによると
- 個人診療施設(犬猫) 15774人(39.7%)・・・犬、猫の診療
- 都道府県職員 6953人(17.5%)
- 製薬、飼料企業 2637人(6.6%)
- 市町村職員 1952人(4.9%)
- 個人診療施設(産業動物) 1854人(4.7%) ・・・大動物(牛、馬)の診療
- 国家公務員 511人(1.3%)
- 競馬関係団体 265人(0.7%)・・・JRA
となってます。
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/zyui/attach/pdf/index-2.pdf
獣医師法第22条の届出状況 農林水産省 平成30年
今回は獣医師になるには?なってからについてまとめました。将来の進路として獣医師を考えている方の参考になれば幸いです。