コロナウイルス感染症

大阪府、大阪市の新型コロナウイルス対策を振り返る

大阪府は新型コロナの死亡者数が752人(1月18日)となり、全国最多となっています。
大阪府の新型コロナ対策を振り返ります。

Contents

和歌山県仁坂知事「大阪に感染抑制に努めたもらいたい」

3月31日大阪へ通勤されている方がコロナに発症したのに次いで、4月1日、2人の方が発症しました。大阪の親類の家で23日から27日まで滞在し、主として大阪市内を出歩いていた20代の女性と、23日に大阪府からクラスターとして特定されている大阪市のクラブに行った60代の男性です。いずれも、和歌山県と和歌山市で徹底的にお二人の行動履歴を調べて、濃厚接触者にはPCR検査を、それ以外はヒアリングをして経過観察をしつつ、そこで早期に発症を探知して、感染が拡大しないようにするという対象とします。

 和歌山県では、こうやって、一件一件丁寧に、行動履歴を追って、対応をしていますので、今のところ感染の拡大を抑えられ、4月2日現在の感染者は5名です。報道では21名となっていますが、これは累計で、最初の済生会有田病院の感染者が多いので、累計は多くなりますが、今までは段々と治って新規がそう増えないので感染者の現在数はどんどん減り、今は5名なのです。
 しかしながら、和歌山と大阪は関係が大変密接ですから、大阪で感染爆発が起こると和歌山も危機となります。現に以前のライブハウスに加え、上記クラブがクラスター化していると発表され、そこに行っていた人が感染しました。大阪に大いに頑張ってもらって感染抑制に努めてもらいたいものだと思います。

https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20200402.html
2020年4月2日 知事からのメッセージ

SNS「吉村寝ろ」応援に吉村知事が感謝「当たり前の仕事」

新型コロナウイルスへの対応で多忙を極める姿に「吉村寝ろ」など、SNS上などでねぎらいの言葉が多くあがっている大阪府の吉村洋文知事。4月15日におこなわれた定例会見で、「当たり前のことをしているだけなのに言葉をかけていただいて、本当に感謝しかない」と語った。

https://www.lmaga.jp/news/2020/04/111778/
2020年4月15日

松井市長、雨がっぱの寄付を要請

雨がっぱ買い取り方針=新型コロナの医療現場で防護服不足―大阪

大阪市の松井一郎市長は14日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い大阪府内の医療現場で防護服が不足していることを受け、「家庭に使用していない雨がっぱがある人、在庫が余っている人はぜひ大阪府市に連絡してほしい。しっかりと購入させていただく」と述べ、提供を呼び掛けた。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020041400659&g=soc
JIJI.COM  2020/04/14

恵みの雨がっぱ 1万2000着が大阪市に集まる 医療用ガウンの代用品

新型コロナウイルスの感染者を受け入れる医療機関で物資が不足しているとして、大阪市の松井一郎市長が医療用ガウンの代用品として「雨がっぱ」の提供を市民に呼び掛けたところ、わずか1日で約1万2000着(15日午後6時現在)が集まった。市の担当者は「こんなに集まるとは思わなかった。厚意に感謝したい」と話している。

https://mainichi.jp/articles/20200415/k00/00m/040/243000c
2020年4月15日 毎日新聞

大阪府、PCR検査は検体数減らして対応 現場は「余裕ない」

増え続ける新型コロナウイルス感染者を把握するため、大阪府はPCR検査の実施態勢を見直した。1人あたりの検体数を減らして作業を効率化。新たな陽性者を確認する検査は3月末まで1日最大約250人分だったが、4月中旬に倍以上の600人近くまで増えた。一方、現場からは「余裕がない」という悲痛な声も上がっており、人員拡充や負担軽減が課題となる。



新規陽性者を確認する検査の数は3月31日に254人分だったが、4月4日に300人を、10日に400人を超えた。15日は494人で、18日には最多の580人に上った。

急増の要因として挙げられるのが、医療機関で痰(たん)と鼻粘膜の2検体を採取していた方法を10日から1検体に減らしたことだ。吉村洋文知事は同日、感染者数の増加に備え「必要な人に行き届くようにシフトチェンジする」と表明していた。

https://www.sankei.com/west/news/200420/wst2004200033-n1.html
2020年4月20日 産経新聞

通常2検体での検査を1検体に減らすことで検査感度が低下する恐れがあります。
根本的な検査体制の見直しが必要です。

和歌山県仁坂知事、大阪府の対応に激怒

もう一つ怒っていることがあります。それは、大阪の病院に関してであります。
 4月21日大阪の第二大阪警察病院に和歌山から通勤している看護師さんがコロナに感染しました。院内感染のおそれもあるし、外来に知らずに行ってしまう人にも知らせた方が良いので、病院名は公表しようと考えましたが、発表時大阪府又は市の了解を得ていないのでその旨を言って公表は控えました。吉村大阪府知事も皆公表だと言っているので、次の日ぐらいには発表できるかと思っていて、その旨記者諸君には言っていたのですが、次の日も病院長の了承が取れないので発表しないで下さいというのが大阪市の回答だとかで、不承不承従いました。(私は県内のことなら、自分で責任を持ってやってしまうのですが、人様のことはだまし討ちにはしない方針なのです。)
 私の心配は現実のものとなり、その後の病院は何十人もの感染者を出し、とうとう4月29日この病院に勤める和歌山県在住のもう一人別の看護師さんが発症してしまいました。
 聞けばこの病院は、管理者が、多少の体調不良でもスタッフに働いてもらうようお願いしているらしく、これは病院というものの性格上避けなければならないことだと思います。しかも感染を拡大させないためには、知らずに来てしまう人を無くすため、病院名の公表が絶対だと思うのに残念です。吉村知事が方針としてどんどん公表と言っている中で、下の人が和歌山県に対して病院長がダメと言っているので公表を止めて下さいと言ってくるというのは、大阪府のガバナンスはどうなっているのでしょう。
 なお、以上のように人の組織のことをとやかく言う時は、きちんと事前通告をしてから言うのが紳士の道なので、そうしています。

 大阪府の隣ですから、残念ながら和歌山県の感染リスクは以前より上がっています。「県民の方々も以下の点、特にご注意下さい。」と本日記者会見で申し上げました。

https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20200430.html
2020年4月30日 知事会のメッセージ 

PCR検査、大阪で最長10日待ち 医師「保健所受け付けず」―民間委託で拡充急ぐ

新型コロナウイルスの感染者数が1600人に達した大阪府で、保健所がPCR検査が必要と判断してから実際に検査するまで、最長で10日程度かかっていたことが3日、大阪市保健所への取材で分かった。患者の急増に検査態勢が追い付いておらず、検査を待つ間に容体が悪化して入院したケースもあった。府は民間検査機関の活用も進めるなど検査能力の拡充を急いでいる。



新型コロナが疑われる患者が訪れる地域の開業医も対応に苦慮する。府内のあるクリニックには発熱した人がほぼ毎日来院するが、他の患者とは別の時間帯に、防護服を着込んで診察している。男性院長は「保健所は必要な検査をほとんど受け付けていない」と語気を強める。

院長によると、患者に肺炎の所見があるにもかかわらず、保健所に検査を断られたケースがあった。発熱した別の介護職員は検査を受けられず、仕事に復帰できないまま2週間の自宅待機を余儀なくされているという。

院長は「検査を受けられずに39度の熱が続くのがどれだけつらいか。医療崩壊を防ぐため、患者に過度な負担を強いている現状が気の毒でならない」と話した。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020050300126&g=soc
2020年5月4日 JIJI.com

大阪府、自粛解除へ3つの基準 病床使用率や陽性率

大阪府は5日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休業と外出自粛の要請を解除する際の府の独自基準を発表した。感染経路不明の患者数や陽性率、病床使用率で具体的な指標を設定。いずれも7日間連続で基準を下回れば、自粛要請などを段階的に解除する。

大阪府が「出口戦略」を明確にする背景には、停滞する経済活動を早期に再開したいとの考えがある。吉村洋文知事は5日の対策本部会議で「感染症を抑え込みながら、社会経済活動(の自粛要請)を徐々に解除して両立することが重要だ」と強調した。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58785940V00C20A5AC8000
2020年5月5日 日本経済新聞

大阪府は「大阪モデル」と呼ばれることになる自粛要請・解除の独自指針を作成しました。

和歌山県仁坂知事、吉村知事にアドバイス

私は時々吉村知事にもお願いしたり、差し出がましい提案をしたり、お話をしますが、実にいい人で、よく分かって下さり、仕事に真摯に取り組んでいることがよく分かる人であると思っています。
 それに出口を数値で示しておくという考えは、実はリスク0を目指さないで、それを相対化して考えるという思想に立ったものですから、今までの日本になかった(米国などで例えば原発の安全規制の時などに多用される)考えで、極めて斬新なものだと思います。私は考えそのものはいいのではないかと思います。もっとも、今はすべてのマスコミが褒めそやしていますが、この考えはある程度コロナが発生していてもかまわない、ある程度なら、もう自粛などしないで、コロナと付き合っていこうという考えですから、いざ発動という事になると、コロナがまだ危ういのに、府民の命をどうしてくれるのだという意見がわっと高まって、吉村知事も大変だろうなと予想をします。しかし、知事の発言を聞いていると、それはちゃんと予見した上で腹をくくっているのだろうと私は推察しています。

 その大阪の出口基準は以下の通りです。

1.新規陽性者における感染経路不明者数・・・10人未満
2.確定診断検査における陽性率・・・7%未満
3.患者受入重症病床使用率・・・60%未満


 私は、感染経路不明者が10人未満ではなくて、少なくとも感染者が10人未満か、本当は平均5人未満ぐらいにしたらいいのにと思いますが、こういう数値基準の考えは理解できます。

 しかし、本当に大事なことは、この3つの数字では測れないものすごい危うい事態が大阪にあるので、そのことを解決しない上での、この数値基準というのは大変危険であるということです。
 まず、重症者ベッドは随分空いているといっても、それは感染者全員を入院させることが出来ている時に言いうる事で、大阪府は、HPで確認したところ、軽症者又は無症状陽性者が数百人も自宅又はホテルで療養中なのであります。ホテルなら、まだ監視の目が行き届くし、個室だから隔離が大体できているといってもいいかもしれないが、自宅で療養又は当分待機という状態なら、TVで前にやっていたアナウンサーの赤江珠緒さんのお宅のように家族にうつすし、彼女のようにきちんと行動している人でなければ、周囲の人々にうつしまくる恐れもあります。そういうリスクの中で、人々の行動を自由にしたら、またひどいことになるかもしれません。
 したがって、重症病床使用率60%未満といっても、患者全体をちゃんと収容した上で使用率を云々するのならともかく、患者を入院隔離させられない状態で、ウィルスを世の中にばらまきながら、この手の基準が使われるのは、本当に危ういと思います。

 次に陽性率7%未満ということで、この手の指標を基準とすることは、合理性があると思います。しかし、大阪府では確かめたところ患者さんが多いので、PCR検査の手がとても回らないでいます。濃厚接触者でも症状が出ないとPCR検査をしてくれない時があるようですし、自宅療養の人で症状が消えた人は、PCR検査で陰性を確認せず、退院扱いということもあるようです。そうしますと、周囲にうつしたり、中にはお行儀の悪い人がいたら、世間に出てしまってせっかく下火になってきた感染がまた再燃する恐れもあります。
 したがって、陽性率7%未満の前提として、PCR検査をせめて和歌山県並みにきちんとして、陽性者は隔離するということにして欲しいと思います。PCR検査をこうしてたくさんできるようになると、陽性率は普通減るものです。ちなみに和歌山県では今、累計で1.9%です。
 さらに1つめの感染源不明感染者が1日10人未満という基準ですが、感染源不明のケースが多いということは、感染が世の中に拡がっているということですから、行動自粛をしないといけないのですが、感染を拡げないために必要なことは、感染源不明ケースでもそこで手を抜くのではなく、徹底的にその感染者の行動履歴を調べて、その人がうつしたかもしれない人を調査して新しい感染者を発見していくという事が大事なのだということです。これも感染者があんまり多くなりすぎると、とても手が回らないのですが、感染源不明患者数だけでなくて、感染者の感染前後の行動の捕捉がきちんとできていて、そこで新たな感染者が発生していないことを確認できるようにならないといけないのではないかと私は思います。このことが和歌山県が死にものぐるいで取り組んでいることで、このプロセスでPCR検査を効果的に用いることによって感染の拡大防止を何とか果たしているところなのです。
 今大阪は、府民の自粛努力等により、感染者発生数は大分減ってきました。それを前提に府民の自粛苦労を緩和しようというのが吉村知事の出口基準だと思いまして、そしてその基準の思想自体は間違ってはいないと思いますが、基準の背後にある別の不都合な現実に目をつぶって自粛解除に走ったら、また感染がぶり返すのではないでしょうか。

 吉村知事に実は申し上げたことですが、こうして出口基準をクリアーするほど感染者数が減ってきた時、その分保健当局や医療関係者のマンパワーに少し余裕もできたのだから、まずはもう1度、保健行政のたがを締め直して、患者さんの行動捕捉、入念な隔離、その手段としての十分なPCR検査などを強化したらいいのではないでしょうか。そして、強力な保健当局が復活した上で、出口基準の数字もやはり満たすようになれば、初めて府民の行動の自粛解除に踏み切ったらいいのではないでしょうか。

https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20200508.html
2020年5月8日 知事からのメッセージ

提供呼びかけに30万着 「雨がっぱ」医療機関に配布開始 大阪市

新型コロナウイルス対策などで使う防護服の代用品として、大阪市が集めた「雨がっぱ」が、11日から病院に配布されています。

大阪市が先月、医療現場で防護服が不足していることを受け、代用品として雨がっぱの提供を呼びかけたところ、約30万着が集まりました。市は、医療機関に必要とされる数を調査し、11日から配布を始めました。医療関係者は「ガウンが不足しているのでありがたい。1ヵ月分くらいはあるが、底をつきそうなので、できるだけ活用したい」「我々も頑張ってるので、そういうところで助けてもらえるのはありがたい」などと話していました。11日は14の医療機関に6400着を配布し、12日以降も順次配っていくということです。

https://www.asahi.co.jp/webnews/pages/abc_6244.html
2020年5月11日 ABCニュース

大阪 “モデル達成” 16日から休業要請の大幅解除決定

大阪府は14日夜、新型コロナウイルスの対策本部会議を開き、16日午前0時から休業要請を段階的に解除することを決めました。吉村知事は会議のあと記者会見し、「新型コロナウイルスとの戦いは第2のステージに入った」と述べ、感染拡大を抑えながら、社会経済活動を可能なかぎり再開させていく考えを示しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200514/k10012430251000.html
2020年5月15日 NHK

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村中璃子氏のコロナウイルス論を検証 村中氏はテレビ、twitter、note等で精力的にコロナウイルス感染症について発信しています。村中氏のコロナウイルス論を検証します。...

「大阪は雨がっぱ治療」吉村知事がネットデマに怒る

大阪府の吉村洋文知事(44)が22日、府庁で取材に応じ、ネット上で飛び交う「大阪は雨がっぱ」について言及した。

会見で吉村知事は大阪府内の医療物資の状況について資料を示しながら説明。「ネット上などでは『大阪府市は雨がっぱで治療をしている』など、事実と異なるデマがある。医療資源がどうなっているのか、改めて正確にお伝えしたい」と語気を強めた。



雨がっぱ」をめぐっては、新型コロナウイルスの感染拡大で医療従事者の防護服が不足しているとして、4月14日に大阪市の松井一郎市長が「使用していない雨がっぱがあれば、ぜひ大阪府・市に連絡してほしい」と提供を呼びかけた。大阪のSOSに全国の個人や企業から支援の輪が広がり、30万着を超える寄付が集まったため、いったん締め切った。

吉村知事は「雨がっぱ」の経緯について「松井市長とともに雨がっぱの提供を呼びかけ、多くの寄付が集まった。その状況でネット上で医療機関の方がどうか分からないけど、『雨がっぱしかないのか』など、いろいろな情報がある。大阪府、市政を批判したいという思いの人もいるでしょう。政策は批判していただいてもいい。事実と違うことをどんどん流すと、不安につながるだけなので、適切ではない」と苦言を呈した。

https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202005220000307.html
2020年5月22日 日刊スポーツ

雨がっぱを活用している医療機関もあるようですのでデマとは言い切れないと思いますし、寄付した人達への配慮が欠けています。

大阪モデル、「黄色」点灯が確定

大阪モデル20日足らずで変更

大阪モデルの基準一部変更 休業再要請指標 本来「黄信号」も条件緩和

大阪府は23日、新型コロナウイルス対策で再び休業を要請する際の独自基準「大阪モデル」について、基準を一部変更した。24日に感染経路不明者数がゼロでも基準の一つを上回ることが確定し、本来は注意喚起を呼びかけるルールだった。しかし、府は「感染状況が落ち着いており実態に合っていない」として、急きょ基準変更に踏み切った。

基準変更は23日夕、報道各社に対する広報文で公表されたが、吉村知事や府幹部が記者会見で詳しい理由や変更の決定過程を説明することはなかった。

対策本部会議は常に公開し、議論の過程もオープンにしてきた。「大阪モデル」も分かりやすさにこだわり、指標と基準を明確に示した経緯がある。また、重要な政策決定は感染症の専門家も交えた対策本部会議に諮ってきたが、今回は内部の調整だけで決めた。

https://mainichi.jp/articles/20200523/k00/00m/040/251000c
2020年5月23日 毎日新聞

大阪モデル「黄信号」点灯の前日に基準が変更されました。

知事のコロナ対応評価 大阪・吉村氏がトップ

日本経済新聞社の世論調査で新型コロナウイルスの感染者が多い9都道府県のうち最も評価する知事を尋ねると、大阪府の吉村洋文知事が52%でトップだった。2位は東京都の小池百合子知事、3位は北海道の鈴木直道知事だった。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58922080Q0A510C2PE8000
2020年5月10日 日本経済新聞

「吉村知事」が「8割おじさんに騙された」 西浦モデルを阪大教授が全否定した「K値」とは

日本で欧米のように感染が広がらなかったのは、過剰な警戒の賜物なのか。

ところが、大阪府の吉村洋文知事は6月12日、「第2回大阪府新型コロナウイルス対策本部専門家会議」終了後の囲み会見で、次のように語った。これは3月半ばに初回が開かれ、今回、第2波に備え、国に先がけこれまでを検証すべく、再招集されたものだ。

「西浦モデルだけを信じて突き進むのは違うんじゃないか。大阪と兵庫の往来自粛をしたときも、西浦先生の数字で、兵庫と大阪は2週間後に感染者が3千人になる、とありましたが、事実としてそうはならなかったです。緊急事態宣言が出されたときも、8割の接触削減をしないと感染者が右肩上がりになるということでしたが、事実と適合してないわけですよね」

そして、こう繋いだ。

「40万人亡くなるというのも、4月15日に出ましたが、ああいうのを僕ら政治家が見せられると、すごく影響が強い。命を守らなきゃいけない立場になったときに、40万人死にますと言われると、全部抑えなければならない、となってきます。でも、40万人死んでいません。現実には900人。すべて西浦モデルが出発点になって、国の方針が示されてきました。それをやっても副作用がなければ全然いいけど、休業要請などもすべてにかけていくと、副作用、出血、犠牲があまりに大きすぎるので、国を挙げて批判的検証をしないと間違った方向に進むんじゃないか」

いわば「8割おじさんに騙された」と、白状した恰好だった。

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/06250601/?all=1&page=1
2020年6月25日 デイリー新潮

天を仰いだ吉村知事

吉村知事が先のように語ったのも、会議の席でオブザーバー参加した2人の学者から、緊急事態宣言も、西浦教授の予測を信じて行った大阪と兵庫の間の往来自粛も、多方面への営業自粛要請にも、効果がなかったと断じられたからだ。

その学者の一人、京都大学ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授は、

「吉村知事は天を仰いでいました。西浦モデルに“騙された”という思いがあるのではないでしょうか」
と、述懐。そして、

「私はウイルス学が専門で、常にウイルスが飛び交う場所で、感染リスクを考えながら研究しています。その点からいっても、新型コロナは基礎疾患がある人、高齢者などの“コロナ弱者”を除けば治る病気。強毒性のウイルスと同様の対処をするのはどうなのか、というのが私の意見です」

と言い、多くの対策に効果がなかった根拠を説く。

空気感染はないと言っていいレベルで、咳、痰、唾が飛んでの飛沫感染、ウイルスが付着した手で口や鼻を触っての接触感染に気をつければ、感染リスクは非常に下がり、それにはこまめな手洗いとマスク着用で事足ります。感染は3月28日にはピークアウトしていましたが、収束へ向かったのは初期段階の対策の効果。緊急事態宣言の発令後、映画館やパチンコ店など、ほとんど話をしない場所への自粛も呼びかけられ、駅の利用状況も問題視されましたが、唾液が飛ばないところで自粛しても意味がありません。緊急事態宣言にも、メンタル的な効果はあったと思いますが、休業を強いる必要はなかった」

西浦教授の数理モデル自体はどうか。

「42万人死亡、という数字は、だれも新型コロナを気にせず、毎日ドンチャン騒ぎをする状況なら、確率論的にはありえますが、一般常識としてはありえません。その公表がリスクコミュニケーションとしてどうだったかといえば、私はよくなかったと思う。言い出せば世の中は怖いウイルスだらけで、何百万人死ぬという推計も、出そうと思えば出せます。しかし、出しても恐怖を呼び、社会的に混乱を招くだけです」

また、今回の感染は、

「中野教授のK値を見ても、自然減の傾向が強く、放っておいても下がる」

と語る。そこでもう一人の学者、大阪大学核物理研究センター長の中野貴志教授に登場を願おう。まず「K値」についてだが、

「感染拡大率の減速を示す指標で、直近1週間の新規感染者数を、累積感染者数で割って算出するものです。先にK値で予想を立て、以降の感染者数を見ると、いまのところ予測とほとんど同じ推移です。指数関数的に感染者数が増えると言われていた時期に、それはありえないと思い、初めて計算しました。この病気は発症後2週間で治るので、指数関数的に増え続けるのは不可能。投げたボールが落ちてくるように、感染者の推移も、勢いよく上がっているように見えている段階でさえ減速している。その勢いの衰え方がずっと一緒なら、少なくなるのはいつかという予測も立ちます」

K値を通して、見えてきたことは多いという。

「人と人との接触が多いと感染拡大のペースが上がるなら、都市部では収束が遅れ、地方では早くなるはずですが、それが変わらない。すると、3月上旬までの感染者で、日本のその後の感染者数の推移は決まったと考えたほうが自然です」

もっとも中野教授は、

「3月中旬までに行った対策は手洗いもマスクも3密回避も、きっと意味があって続けるべきことが多い」

と強調し、クラスター対策によっても、

「ボールを引っ張る引力が倍ぐらい強くなる」

としつつも、こう話す。

「緊急事態宣言はK値の解析レベルではわからない程度の改善しかなく、大阪と兵庫の往来自粛も同様です。人出の多少でも変わらず、パチンコ店でもクラスターの発生はない。大声で人と話し、唾が飛び交う状況でないただの“密”は危なくない、と考えたほうが論理的です。さらに日本は欧米にくらべ、ロックダウン前の収束スピードが倍くらい速い。これには疫学的ななにかがあると思います。だから、海外から感染者が入ったら欧米のように感染爆発とか、ありえません」

「42万人」も指数関数的に増え続ける場合の数字で、発表時にはすでに「鎖国」していたのだから、

「ありえない」

と訴える。知事がショックを受けたのも無理はない。

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/06250601/?all=1&page=2
2020年6月25日 デイリー新潮

K値は感染の流行状況を知る指標としては役に立ちません。

K値について調べてみました K値は大阪大の中野貴志教授(原子核物理)が考案したもので感染症の流行状況を知る指標とのことです。大阪モデルに採用されるのではないかと言...

天を仰いだ吉村知事は「8割おじさんに騙された」というよりは「K値おじさんに騙された」という形になりました。
しかし、異なる見方をする人もいます。

「あれは”やらせ”です」大阪専門家会議で”天を仰いだ”吉村知事について辛坊治郎が持論

キャスターの辛坊治郎氏が6月18日(木)、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!~激論Rock&Go!」に出演。6月12日に行われた「大阪府新型コロナ対策本部専門家会議」について持論を述べた。



それにしても、6月12日に大阪の対策会議みたいなものが開かれた。国の専門家会議が有名ですけれども、地方自治体ごとの専門家会議というものがありまして、大阪の専門家会議で12日、いろいろな専門家が出てきて。関東の厚生労働省の専門家からすれば、「おいおい」というような話が出たのです。わたしはこれを伝える新聞を関西の新聞も全紙克明に読んだのですが、大阪府の新型コロナウイルス専門家会議で、専門家が発言したことが相当ディフューズされた見出しになっていました。つまり、そこで発言した内容をそのまま見出しにするとあまりにも衝撃的だから。この対策会議に出た本人に別の番組で直接聞いたのですが、オブザーバーとして参加した大阪大学核物理研究センター教授の中野先生という方が会議でなんと言ったかというと、「緊急事態宣言。全く効果なかった」。「全く効果がなかった」と何回も言いました。

飯田)吉村知事が仰天して天井を見上げているというような絵というのは。

吉村府知事、松井市長が驚いたのは「やらせ」

辛坊)間違いなく、あれはやらせです。よくあの日のニュースを見たらですね、「松井一郎大阪市長も吉村大阪府知事も仰天して天を仰いだ」と書いてあるのですが、嘘です、絶対に。やらせに決まっている。当たり前です。そういう発言をする人を呼んでいるわけだから。

こういう人たちをオブザーバーとして専門家会議で喋らす。誰を呼ぶかというのは大阪の役人が選ぶのでしょう。だけど、その役人が選ぶ前提として、間違いなく知事や市長の意向というのは反映されているわけで、この人たちを読んだらこんな話をするだろうな、ということを承知の上で呼んで、呼んできた専門家が「緊急事態宣言はなんの役にも立ちませんでした」みたいな話をしたときに天を仰ぐというふりをしているだけ。そういう話が出ることは逆も承知で、前々から吉村府知事、松井市長と話をしていると、水面下では今回のウイルスの致死率等々を考えたときに、社会的な経済を止める方がリスクが大きいと本音では思っていることを、わたしは前々から感じていました。だけれど、テレビで呼んで喋らせるときに、そう言うかというと、そう言いません。そこは政治家だから、あくまでも一般論として「決して間違いではない範囲で感染予防に努めましょう」とか、「みなさん、リスクがあることは避けましょうね」というのだけれども、正面から「緊急事態宣言は無駄だと思う」とまでは言わない。本音では「そんなこと(緊急事態宣言)しなくてもいい」と思うけれど、それを政治家として言えないところがある。政治家として言えないところを、専門家を呼んで来て言わせて、驚いたフリをする。

https://news.1242.com/article/231889
2020年6月29日 ニッポン放送

吉村知事、宮沢氏と親交の深い辛坊氏の主張です。
吉村知事は、わざわざテレビカメラの前で天を仰いだのですから「やらせ」の可能性が高いでしょう。

「づぼらや」前で漫才

吉村知事と松井市長、大阪・道頓堀の食もV字回復へ!「10万円、使ってください」

吉村洋文大阪府知事(45)と松井一郎大阪市長(56)が1日、大阪・なんば道頓堀のふぐ料理店「づぼらや」前で、「ステイ・ホームからゴー・アウトへ!『大阪の食を守ろう“食のまち・大阪”再始動』大阪での外食キャンペーンPR」に出席した。



2人は、きつねうどんやたこ焼きなど、大阪名物に舌鼓を打ったが、吉村知事が「大阪市民ですが、待てど暮らせど、10万円が入ってこない」と松井市長にぼやくと、松井市長は「きのうボーナスをもらったんだから、必要ない。却下!」と、掛け合いで笑わせた。

https://hochi.news/articles/20200701-OHT1T50217.html
2020年7月1日 スポーツ報知

自らの失政を笑いにかえる漫才を披露しました。

大阪モデル消灯中

大阪のボクシングジムで新型コロナ感染者…発熱選手らが救急車手配も病院たらいまわしで「PCR検査を受けられない!」

JBCの発表によると同ジムの関係者は、発熱、倦怠感などの異常を訴え、17日にPCR検査を受けて陽性反応が出た。現在は、自宅で経過観察中だ。さらにジム内で感染した関係者と同じ空間で練習をしていて、濃厚接触の疑いのあるプロ選手2人、アマチュア選手1人、トレーナー1人の計4人にも39度を超える発熱や頭痛などの症状が出たため、救急車を手配したが、1時間以上、たらいまわしにされたあげくに受け入れ先の病院がなく、この日は、PCR検査を受けることができなかった。大阪府では「新型コロナウイルス感染症指定医療機関」が確保されているはずだったが、4人は、現在、ジムの合宿所に自主隔離された状況で保健所の指示を待っている。  

また同ジムには、他にも無症状だが、濃厚接触の疑いのある選手が複数いて、こちらも保健所の指示を待っているが、濃厚接触者の特定及び、PCR検査に関しては「4,5日必要だ」との連絡が入り、それぞれが自宅で自主隔離している状況だ。当然、不安があり一部の選手からは「一日でも早くPCR検査を受けたい。不安です」との悲痛な訴えが出ているが、3日連続で50人以上の感染者が出るなど、再び感染が広がっている大阪府では、感染症状を訴える人に対して、スピード感のある対応ができない状況に陥ってしまっているのが実情なのか。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b7c16456fff22620f23737ab913887baecef70f4
2020年7月18日 

吉村知事「うそみたいな本当の話」 うがい薬の使用呼びかけ、主な一問一答

大阪府の吉村洋文知事と大阪市の松井一郎市長は4日の記者会見で、消毒効果がある「ポビドンヨード」を含むうがい薬が新型コロナウイルスの減少に効果が期待できると発表した。吉村知事は「うそのような本当の話をする」と強調。市販のうがい薬を示し、府民にうがいを呼びかけた。

吉村知事 うそみたいな本当の話をさせていただきたい。ポビドンヨードを使ったうがい薬、目の前に複数種類ありますが、このうがい薬を使って、うがいをすることでコロナの陽性者が減っていく。薬事法上、効能を言うわけにはいきませんが、コロナに効くのではないかという研究が出たので紹介し、府民への呼びかけをさせていただきたい。

https://mainichi.jp/articles/20200804/k00/00m/040/324000c
2020年8月4日 毎日新聞

この会見後、ドラッグストアでイソジンが品切れとなりました。
ポビドンヨードが「コロナに効く」というエビデンスは無く(翌日、吉村知事が訂正)、刺激性が強いため、水うがいの方が推奨されています。
この会見後、twitterでは「イソジン吉村」「大阪維ソ新の会」と命名されてしまいました。

大阪モデル、点灯前日にバージョンアップを繰り返し、ver4が稼働中

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コロナ対応で大阪市が集めた「雨合羽33万枚」はどこへ?

「当初、集まった33万枚は、市役所本庁舎の玄関ホールに段ボール詰めで積んで保管していたが、これが市火災予防条例違反にあたるとして、消防局から注意を受ける騒動も起きてしまった。条例は雨合羽のような合成樹脂製品(指定可燃物)は1か所で大量保管する場合、消防当局への届け出を義務付けているが、今回の雨合羽について市は無届けで、保管場所を変えるなどの対応に追われました。

 その大量の雨合羽は、もちろん医療機関にも配布されたが、他にも教育委員会を通じて学校に配られるなどの用途に回ったものもあるそうです。とはいえ、学校が阪神カラーのポンチョを配られても困るんじゃないかという気もしますが……」(同前)

 数十万単位で集まった雨合羽がどう配布されていったのか、大阪市健康局健康づくり課に聞いた。

「各区でも受け付けていたものも合わせると、最終的に約35万枚が集まりました。医療機関のほか、市役所内部の福祉局、健康局、教育委員会でも使いたいという話があり、そちらにも配布しております。現段階での“在庫”としては約3万5000枚が残っています。残っているのは袖がないポンチョだったり、ズボンだけのもので、袖のある上着としての雨合羽などはほぼ配布を終えています。残っているものは医療現場には適さないので、新たな使い道を探して配布したいと考えています」

 当初、想定されていた医療機関への配布以外の用途となったものについては、こう説明をする。

医療機関で使ってもらったのは全体の半分以下ですね。残りも雨の日のための用途ではなく、コロナ対応で防護具の代わりに使っていただくということで、各所にお渡ししました。災害などの際の避難所でのコロナ対応に使っていただいたり、教育現場でも学校の生徒にコロナ症状が出た時に感染防護の対応をするために使ってもらったりしています。雨の日に生徒たちに渡すといった用途ではないですね。いろんなカラーの雨合羽がありましたが、基本的にビニールで感染防止に役立つのは同じ。使い捨てになるので枚数が多い方が現場は助かると聞いています」

 今年は記録的に長い梅雨となったが、雨合羽がこんなかたちで活用されるとは、誰が予想しただろうか。

https://news.livedoor.com/article/detail/18715194/
2020年8月11日 NEWSポストセブン

松井大阪市長は夏休み?コロナ重症者急増も8月登庁3回のみ

新型コロナウイルスの感染が急拡大している大阪府では、17日の新規感染者は71人と、14日ぶりに100人以下だったが、重症者が全国最多で待ったなしの状況だ。にもかかわらず、大阪市のトップ、松井一郎市長が市役所にほとんど“出勤”していない。「夏休みか?」と市政関係者の間で話題になっている。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277464
2020年8月18日 日刊ゲンダイ

twitterでは「ヒマジン松井」と命名されてしまいました。
「イソジン吉村」「ヒマジン松井」の強力タッグです。

大阪モデル、設定ミスが判明

グッズが続々登場…大阪で止まらぬ「吉村知事フィーバー」現象

新型コロナ対策で全国的に注目され、その後、「イソジン発言」で失速気味の吉村洋文大阪府知事(45)だが、大阪ではいまだ根強い人気を誇る。Tシャツやマグカップなど本人公認のグッズに加えて、『#吉村寝ろ饅頭』も登場した。在阪ジャーナリストの吉富有治氏が言う。

「新型コロナ以降、吉村知事は連日のようにテレビに出演したり、記者会見を行ったりして、心配する府民がツイッターで『#吉村寝ろ』というハッシュタグをつけてつぶやくほど、ものすごい人気でした。その勢いは今も衰えていません。

https://friday.kodansha.co.jp/article/131723
2020年9月7日 FRIDAY

吉村知事はメディア戦略には長けています。

大阪モデルver4の「黄信号2」から「黄信号1」に

ふぐ店「づぼらや」閉店 ちょうちんで有名、大阪

大阪市の繁華街、新世界などにある老舗ふぐ料理店「づぼらや」が15日、閉店した。店舗前につり上げられた巨大なふぐのちょうちんで有名だったが、新型コロナウイルスの影響や経営上の事情で4月から休業。営業再開に至らず、式典などもなく創業100年の歴史にひっそりと幕を下ろした。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63865530V10C20A9AC8Z00
2020年9月15日 日本経済新聞

吉村知事と松井市長が店前で漫才を披露した「づぼらや」が閉店しました。

大阪都構想否決

【大阪都構想】住民投票結果 賛否は1万7167票差

大阪都構想の是非を問う住民投票で、大阪市選挙管理委員会によると投票結果が確定した。反対が69万2996票、賛成は67万5829票で、その差は1万7167票だった。

https://www.sankei.com/west/news/201102/wst2011020016-n1.html
2020年11月2日 産経新聞

2度目の住民投票でも大阪都構想は反対多数で否決されました。
住民に民意を問うことは必要ですが、感染拡大が続く状況下で行うべきことなのでしょうか?

大阪市が住民投票経費約10億円を計上へ 感染対策と周知の両立課題

大阪市は11日、大阪都構想の住民投票にかかる経費約10億7200万円を盛り込んだ補正予算案の概要を明らかにした。18日開会予定の臨時市議会に提出する。前回(平成27年5月)の住民投票にかかった経費は約9億3200万円。今回は消費税増税の影響に加え、オンライン説明会の開催など新型コロナウイルスの感染防止対策関連の費用がプラスされた。感染再拡大が続く中、感染防止に留意しつつ、いかに市民に周知するか。行政側の発信方法が問われている。

https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200812/mca2008120620008-n1.htm
2020年8月12日 SankeiBiz

大阪府は無症状の濃厚接触者の検査をほとんど行っていません。
10億円あればどれだけの検査ができたことでしょう。

大阪モデル見直し検討

設定ミスが判明した大阪モデルの見直しが検討されました。

大阪モデル「イエローステージ2」へ引き上げ

大阪病床使用率100%超え

病床使用率は複数ありますので実際どのような運用となっているのかは不明です。

大阪府のコロナ重症者向け病床数と重症者数について

コロナ「病床使用率」現場感覚とズレ? 数え方は3通り

国が新型コロナウイルスの感染ステージの指標にしている「病床使用率」について、「実態を表していない」との批判が出ている。病床の数え方は3通りあり、自治体によって認識にもばらつきがある。特に多くのスタッフが必要になる重症者は医療機関側の負担が大きい。病床の逼迫(ひっぱく)を伝えるには、実態に合ったデータを使うべきだとの指摘もある。

国が示している病床の使用率について、日本医師会の中川俊男会長は先月25日の会見で、「まだ余裕があるようにみえるかもしれないが、現場感覚と著しいズレがある」と指摘。「すぐに受け入れられる病床」を分母にして計算すべきだとの考えを示した。

感染者が急増する大阪府はその翌日から、重症者について、もともと発表していた「確保病床」の使用率だけでなく、すぐに受け入れられる病床の使用率も公表するようにした。

7日公表時点の重症者は過去最多と並ぶ141人重症者向けの確保病床(206床)の使用率は68・4%だが、すぐに受け入れられる病床(174床)で計算すれば、81・0%に跳ね上がる。

3日の府対策本部会議では、今後の病床使用を予測するシミュレーションでも、より実態に沿った見通しを示すため、確保を目指す最大数(215床)ではなく、「確保病床」を分母にした試算に切り替えた。

府の担当者は「病床が逼迫する実態を伝える必要があると考えた。府民の関心も高まっている」と話す。

https://www.asahi.com/articles/ASND776W5ND3UTIL05K.html
2020年12月8日 朝日新聞DIGITAL

大阪府のコロナ重症者向け病床数

大阪府のコロナ重症者向け病床数は5種類ありそうです
(12月2日時点)

  1. 確保を目指す最大数:215床(府発表、厚労省発表)
  2. 確保病床数:206床(府発表、HCUを除く)
  3. 実運用病床数:161床(府発表、HCUを除く )
  4. 確保病床数:366床(厚労省発表、HCUを含む)
  5. 実運用病床数:不明 (HCUを含む)

実際に稼働しているのは174床(府発表、HCUを除く)ということです。

HCUを含んだ実運用病床数は不明です。

http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/38215/00380496/ikkatsu.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000703096.pdf

大阪府の重症者数

大阪府の重症者数は2種類あります。

府発表厚生労働省発表
12月2日131人209人
11月25日107人181人
11月18日72人103人
11月11日63人91人
11月4日37人50人

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00023.html
https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/

「府発表の重症者数」+「ハイケアユニット等に入院している者」=「厚生労働省発表の重症者数」(+「気管挿管者の数」)となっていると考えられます。
(気管挿管者の数は不明です)

大阪府はコロナ死の8割超が軽症・中等症から…衝撃の調査結果が!

新型コロナ第3波が猛威を振るっている。感染者数も重症者数も過去最悪の水準で推移。日々の死者数も過去最多の31人をいつ超えてもおかしくない状況だ。驚くことにコロナ死の大半は、重症者ではなく、軽症・中等症扱いの患者であることが分かった。軽症患者の容体が急変し、死に至るケースが予想外に多いのだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/f416d6ff130b709846e5d469a6ced1992fe312d1
2020年11月25日

軽症、中等症から急変することは有り得ると思います。
しかし、府発表の「ハイケアユニット等に入院している者」を除いた重症者数は実態を反映していない可能性があります。(実態は不明ですので断定はできません)

新型コロナ、大阪府の重症者数、病床数について 新型コロナの病床数は実際に確保されている数と乖離しています。大阪府に関しては重症者向け病床数は厚生労働省発表の数字と大きく異なり、重症...

大阪府PCR検査1週間待ち

検査体制の拡充を怠っていたため、第1波の時と同様に検査が飽和してしまいました。

ピークアウト説

コロナ第3波「11月末にピーク越え」 第2波のピークを的中させた研究者が予測

 大阪大学核物理研究センター長、中野貴志教授の予測も聞こう。感染の拡大と収束のスピードを測るメーター、「K値」の考案者である。ボールを投げた瞬間のスピードがわかれば、いつ落ちてくるかがわかるのと同様、新型コロナの感染状況も予測できる――。そう仮定して各国の状況を分析すると、みな一定の速度で減衰していたという。ちなみに、いわゆる第2波が7月下旬にピークを迎えると予測し、見事当てている。 「第1波とくらべ収束スピードは落ちています。人々が以前よりリラックスして行動している、寒くなるとウイルスに感染しやすくなる、ということが要因でしょう。結果、3月、4月の収束スピードを1とすると、いまは0・8や0・7にしたほうがモデルとデータがフィットする。仮に0・8とすると、新規感染者数が東京は11月25日、大阪は27日にピークを迎えます。0・7と仮定すれば、東京は11月29日、大阪は12月2日になります。発表される感染者数は、2週間前に感染した人の数。11月末前後で感染者数のピークを迎えるということは、予想が正しければ、感染ベースではすでにピークを越えたということです」

https://news.yahoo.co.jp/articles/b4df1300c83b21f2f353bc1249b683ff72a04668?page=2
2020年12月3日 デイリー新潮

「Go To停止は意味がない。コロナ第3波は峠を越えた」京大ウイルス学者・宮沢孝幸氏の見解

「同様に大阪府も、11月18日にピークアウトしている。『推定感染日別の陽性者数』を見ても、11月12日の332人をピークに減少していることがわかる。新型コロナは発症から約10日後に重症化することが多いが、実際、大阪府の重症者数はピークの12日後の11月30日の14人が最多で、その後、減少している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/fa8a3fbb5a44790828b0171a4f555cf7bb32bd77?page=4
2020年12月17日 SPA

大阪府の感染者数
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data/pref/osaka.html

大阪府の死者数
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data/pref/osaka.html

大阪府新型コロナウイルス対策本部専門家会議に呼ばれた中野氏、宮沢氏の予想は今回だけでなく何度も外れています。

新型コロナに関するデマ、不適切な主張についてまとめました。 新型コロナウイルス感染症に関して多くの専門家、著名人が様々な意見を述べています。一部の専門家、著名人が間違った発言をし、訂正をしていな...

大阪府の医療崩壊

看護師不足で一部の病棟閉鎖 コロナ感染拡大で 大阪

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、大阪市の市立病院は新型コロナの患者に対応する看護師を確保するため、がん患者などを扱う一部の専門病棟を、一時的に閉鎖することになりました。看護師不足のため、大阪府内で病棟の閉鎖を余儀なくされた病院はほかにもあり、新型コロナの感染拡大は一般の患者の治療にも影響が出る事態になっています。

大阪市の市立病院を管轄する市民病院機構によりますと、都島区にある大阪市立総合医療センターでは、今月上旬から10代から30代のがん患者専門の病棟を、一時的に閉鎖することになったということです。



大阪府内にある病院でつくる、大阪府病院協会の佐々木洋会長は「いまいる看護師の人数で新型コロナに対応するしかないため、結果的に一般の患者をみることを制限せざるを得なくなってしまっている。現在、どの病院でも診療を縮小してコロナの対応にあたっていて、診療科や専門病棟を閉鎖する病院が、今後もっと多くなってくるという危機感を持っている。このままでは一般の患者の治療が先送りになることが予想され、医療の質が落ちるゆゆしき事態だと考える」とコメントしています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201201/k10012741101000.html
2020年12月1日 NHK

大阪市コロナ専門病院「もたない」 看護師14人が退職

新型コロナウイルス感染者の急増で、大阪市内の医療体制が逼迫(ひっぱく)している。全国初のコロナ専門病院となった大阪市立十三(じゅうそう)市民病院(同市淀川区)では、医師や看護師の相次ぐ退職でコロナ患者を計画通り受け入れられず、他の市立病院などから医師や看護師の応援派遣を受けて急場をしのぐことになった。ただ人手不足は常態化し、現場からは「さらに職員が減ればもたない」とコロナ専門病院の返上を求める声も上がる。

https://www.asahi.com/articles/ASND233XJND1PPTB004.html
2020年12月2日 朝日新聞DIGITAL

大阪府内で救急、病棟閉鎖が続出 新型コロナ重症者の増加で

命に関わる重症患者を受け入れる「3次救急」を担う大阪府内の救命救急センターで、病床やスタッフを新型コロナウイルス対応に振り替えるため、他の傷病患者向けの病棟を閉鎖する動きが続出している。

大阪府では確保してある重症用病床206床の使用率は5日現在で64・1%、実際に使える病床では80・5%に上り、逼迫した状況だ。大阪市立総合医療センター(同市都島区)では、全国でも珍しい若いがん患者専用の病棟を一時閉鎖することになり、支援の質の低下が懸念されている。

大阪赤十字病院(同市天王寺区)でも4月以降、がんの緩和ケア病棟(20床)を閉鎖した。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/72748
2020年12月6日 東京新聞Web

感染拡大が続く状況下で住民投票に精を出し、必要な対策を怠っていた帰結です。
ツケを払うのは府民です。

吉村大阪知事、自衛隊に看護師派遣を打診 新型コロナ

大阪府の吉村洋文知事は5日、読売テレビの番組で、新型コロナウイルスの重症患者らの増加に対応するため、自衛隊に看護師の派遣を打診していることを明らかにした。吉村氏は「自衛隊の中にも看護師はいるので『何とかなりませんか』と(打診を)始めている」と述べた。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020120500405&g=eco
2020年12月5日 JIJI.com

コロナ拡大、大阪に自衛隊看護官ら派遣へ…北海道も検討

政府は7日、新型コロナウイルスの感染が拡大している北海道と大阪府に対し、正式に要請があれば、自衛隊の医官や看護官を派遣する方針を固めた。看護師などが不足する自治体側の実情を踏まえ、政府は地域医療体制の確保に全力を挙げたい考えだ。

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20201207-OYT1T50218/
2020年12月9日 読売新聞

和歌山県仁坂知事、大阪のコロナ対策に苦言

大阪府にICU勤務の看護師を派遣

大阪府からは、ベッドがあっても看護師がいなくて稼働できないということで、看護師派遣SOSが来まして、和歌山県がいち早く2名の看護師さんを派遣することを決めたほか、関西を中心に全国からも応援が続き、さらには政府も自衛隊の医療チーム派遣を決めたと報じられています。実は、今回の要請は、ICUで勤務できるハイスキルの看護師という要請でありまして、他県もそうでしょうが、和歌山のような小さい県では、ほんの限られた人しかおらず、かつそれらの人が和歌山のICUに張り付いている状態ですから、下手をすると和歌山のICUを止めてしまうという事になりかねない困難な要請でした。ICUはコロナの重症者だけでなく、命が危ないような患者が最後に担ぎ込まれる所ですから、これが使えなくなると、コロナのみならず、他の病気や事故で命の危ない人を救えなくなってしまいます。しかし、一番困っているのは、今は大阪だから、人の道ということで、皆で協力し合って行ってもらうことにしました。

https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20201210.html
2020年12月10日 知事からのメッセージ

濃厚接触者の検査をしない大阪府

特に隣県大阪は、他人事とはとうてい思えないので、何度か気の付いたことを「差し出がましいようですが・・・」と断った上、アドバイスをしました。しかし、中々改善も出来ぬうちに今の爆発をよんでしまったのは、大変残念であります。

一例を挙げると、和歌山の人と大阪の人が会食をしていて、和歌山の人の感染が確認されたので、当然その濃厚接触者ということで、大阪に通報をしました。我々は自分達がやっているように最寄りの保健所がすぐに飛んで行って、その人にPCR検査をして、感染しているかどうか確かめているだろうと思っていたら、その後、検査がされていないことが分かりました。仮にその人が発症していたら、あるいは無症状の感染者であったら、更に大勢の人にうつすことになります。こういう状態が続くと、いずれ感染爆発が起こるのは理論的に自明であります。私はこういう例を発見した時には大阪に通知して、偉そうにならない程度に、改善しないと危ないですよ、爆発に繋がりかねませんとアドバイスしていたのですが、中々改善に繋がらず残念でありました。現場が忙しすぎて、分かっていても対応できなかったのかもしれません。

https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20201210.html
2020年12月10日 知事からのメッセージ

大阪府の新型コロナ患者が和歌山県のICUに入院(複数)

今や、大阪の感染の爆発により、和歌山にも火の粉がどんどん飛んできまして、和歌山の保健医療当局も大忙しであります。大阪の南部は元々3次救急が脆弱なので、最後の砦は和歌山市の大病院という形で駆け込んで来られることが常態化していたのですが、大阪の方は分かってもらえているでしょうか。最近は命に関わりかねない肺炎患者が大阪から救急車で運ばれてきたと思ったら、病院に入る際の抗原やPCR検査で陽性が判明し、直ちに和歌山のICUに準じる病床が一つ埋まってしまうことになりました。看護師を応援に派遣しているだけでなく、コロナの重篤患者までICUに受け入れているのです。(同様な例が複数あります)。しかも、後で分かったのは、この患者さんが入所している問題の福祉サービスで既にコロナ患者さんが出ていたということです。コロナ患者が出ていても接触した可能性のある人をもう調べられなくなっているということでしょうか。

https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20201210.html
2020年12月10日 知事からのメッセージ

仁坂知事の苦言に対して吉村知事「了」

吉村思いつきモデル、赤信号1点灯

吉村手旗信号、赤信号1が1月11日まで延長決定

吉村知事「年末年始は静かにお過ごし下さい」ツイッターで

吉村洋文大阪府知事が31日、ツイッターで「静かにお過ごし下さい」と呼びかけた。  吉村知事は「本日、大晦日。コロナ第三波の真っ只中、今現在も命を救う活動をして下さっている医療従事者の皆様に感謝申し上げます。感染拡大防止の為、今年の年末年始は静かにお過ごし下さい」と求めた。また、「本日の大阪の感染状況はまた夜に報告しますが、今年1年本当にお世話になりました。来年も宜しくお願い申し上げます」とツイートした。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6f8419e8a50120899ae6788baa00d383538f8e57
2020年12月31日 デイリー

吉村知事、新年のご挨拶

12月31日に初詣を行ったそうです。
吉村知事は「年末年始は静かにお過ごし下さい」と言っていましたが初詣は問題無いそうです。

緊急事態宣言「今の段階で要請しない」 大阪・吉村知事

首都圏の4都県が政府に要望した緊急事態宣言については、「(府内の感染状況の)急拡大は抑えられている。今の段階で要請することはない」と話した。大阪市内の居酒屋などに11日まで要請している営業時間短縮を延長するかどうかについては、府の対策本部会議を8日に開いて判断することも明らかにした。

https://www.asahi.com/articles/ASP1441RNP14PTIL007.html
2021年1月4日 朝日新聞DIGITAL

吉村知事は感染状況を認識できていないようです。

8都府県「ステージ4」 東京や大阪など6割超―コロナ病床使用

厚生労働省は5日、新型コロナウイルス感染者用の病床使用率(昨年12月30日時点)を公表した。感染ピーク時に確保を想定する病床の使用率が50%以上に達し、緊急事態宣言の対象となる最も深刻な「ステージ4」(爆発的感染拡大)だったのは群馬、埼玉、東京、愛知、滋賀、大阪、兵庫、広島の8都府県だった。

使用率が20%以上で2番目に深刻な「ステージ3」(感染急増)が22道府県だった。

 使用率が最も高かったのは兵庫で、前週比5.4ポイント増の67.3%。次いで大阪が0.6ポイント増の64.4%、愛知63.5%、東京61.4%で4都府県が6割を超えた。「ステージ4」水準は他に群馬55.2%、埼玉55.9%、滋賀51.4%、広島55.2%。東京、埼玉と共に政府が緊急事態宣言を再発令する千葉は40.4%、神奈川は28.4%だった。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021010501191&g=soc
2021年1月5日 JIJI.COM

大阪、緊急事態「ない」一転 年末年始に想定外の拡大

大阪、兵庫、京都の3府県は9日、新型コロナウイルス感染抑止の緊急事態宣言の再発令を政府に要請した。大阪府の吉村洋文知事が緊急事態宣言は不要との考えを示したのは今月4日。3日後に態度を一転させたのは、年末年始の忘年会やクリスマスパーティーなどがきっかけとみられる想定外の感染拡大への危機感からだ。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOHC087US0Y1A100C2000000
2021年1月9日 日本経済新聞

大阪府の重症病床使用率が約80%に、15日の感染者は568人

大阪府は15日、新型コロナウイルスの新規感染者が568人確認したと発表。前日比で24人減少したものの、重症患者は過去最多の26人。重症病床使用率は79.2%と非常に切迫したものとなった。

前日(14日)には、累計死者数が714人となり、全国最多となった大阪府。コロナ感染による重症者向けの確保病症の使用率は、独自基準「大阪モデル」で非常事態を示す70%を超える日が1月6日以降続いており、15日はついに80%に迫る事態に。

また、この日は新たに12人の死亡が確認され、累計死者数726人(東京は717人)。累計感染者数は3万7002人となった。

https://www.lmaga.jp/news/2021/01/208242/
2021年1月15日


大阪は医療崩壊から医療壊滅へ・・・

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