東京医科大学の裏口入学問題から、複数の大学の医学部入試における年齢、性別による差別が明らかになりました。
獣医学部入試で年齢の差別はあるのかについて考えてみます。
国立大学獣医学部入試
私の場合
私は国立大学の理系学部卒業後、再受験で国立大学獣医学部に入学しました。同期には自分と同じような再受験生は複数いましたし、上の学年や下の学年にもいました。
年齢差別が起こり得る試験
医学部入試や獣医学部後期試験のような面接を課す試験では、年齢による差別は起こり得ると思います。
しかし、筆記試験のみの場合は成績開示が行われるようになりましたので、年齢差別はできないと考えられます。
筆記試験の採点は、誰の答案か(再受験生かどうか)わからない状態で採点されます。受験生は何百人もいますので、全て機械的に公平に採点されます。採点の段階で再受験生だけ、低い点数をつけるということは不可能だと思います(そういう採点の仕方をすると時間がかかりすぎて合格発表に間に合いません)。従って筆記試験のみの試験では年齢差別は起こり得ないと思います。
面接の場合は採点基準が明確ではありません。面接の点数が良い場合も何故良いのかわかりません。面接は面接官次第ですので、何らかの調整(例として医学部入試における年齢、性別での減点)が行われる可能性があります。
東京医科大学の裏口入学が発覚する以前は、国立大学医学部で面接を課す場合は年齢差別はあるというのは再受験生の常識でした。群馬大学医学部で50代の女性が合格点に達していましたが不合格になるということがありました。 面接を課さない東京大学医学部(理Ⅲ)や京都大学医学部では年齢差別は無いだろうとされていました。(現在は両大学とも面接を導入)
国立大学獣医学部前期試験
国立大学獣医学部前期試験で面接を課す大学はありませんので、年齢差別は無いと思います。
国立大学獣医学部後期試験
ほとんどの大学で面接がありますので、年齢差別は起こり得ると思います。しかし、私の同期で後期試験で入学した人に現役生はいませんでした。それどころか、結構な年齢の人が受かってました。その人については、嘘か本当かわかりませんが「高齢だけど、面白そうだから入学させた」という逸話が残っています。獣医学部の後期試験はその大学が求める学生かどうかが重要なのかもしれません。
私立大学獣医学部試験
私は国立大学だったので、私立大学の事情は全くわかりません。国立大学と同じように試験に面接がある場合は年齢差別は起こり得ると思います。